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『サブリミナル・マインド―潜在的人間観のゆくえ (中公…』からの引用(抜き書き)読書ノート

引用(抜き書き)サブリミナル・マインド―潜在的人間観のゆくえ (中公新書)』の読書ノート作成者:masudakotaro さん

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 機械論-局在論の系譜:不随意運動を重視する,あるいは人や動物の行動をなるべく不随意的なものとして解釈しようとする立場。
 生気論-全体論(反局在論)の系譜:どちらかといえば随意運動を重視する,あるいは行動の随意性や自発性・合目的性・協調性などを重視する立場。
 生物学,とくに運動生理学のふたつの系譜は,潜在的と顕在的という心理過程の関係という,私たちの関心とも密接につながっている。
1. 顕在的な心的過程の一番はっきりした例は自発的・意図的な随意運動に見られるが,これすらが大脳皮質の機能とは限らず,より低次の脳や脊髄の機能に担われるケースがある。
2. 汎機械論の立場を心理学にまで推し進めれば,潜在的過程の原則で顕在的過程をも理解しようとする考え方が予想される。そして他方,汎生気論の立場を推し進めれば,顕在的過程の原則で潜在的過程をも理解しようとする考え方が予想される。
 ある行為が「目的にかなっている」ことは,しばしば自発性・意図性あるいは随意性の指標とされる。
 その逆は,盲目性・機械性とされる。
 合目的性と機械性は,実は矛盾しない。自発的でなくすなわち随意的でない運動も,場面に応じた柔軟な合目的性を持つということが,十分にあり得る。
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