資産づくりの智恵
◆資産を増やすには、汗水流して働くよりも投資するほうがはるかに手っ取り早い。
◆投資には複利というメカニズムがはたらくので、若いうちから投資を始めて長生きすれば財産ができる。若いうちから投資を始めるかどうかは、自分の意思で決められる。
◆経験則に基づいて、できるだけ早いうちに、首尾一貫した長期的な投資戦略を練りあげることが大切だ。
①自分に合った投資方針を決める
◆数字をいじるのが好きで、分析が得意なら、いろいろデータを集め、割安に放置されている銘柄、大きな値上がりが期待できる銘柄を自分で探すのがよい。
◆ものごとを楽観的に考える人なら、細かい数字をいじり回すのはやめたほうがいい。ただ、収益率が市場平均を上回っているかどうか、つねに注意しておく必要がある。市場平均を下回っているようなら、株は売り払って、インデックス型(指数連動型)の投資信託に切り替えたほうがいい。
◆分析が得意ではなく、先見の明もないが、いつも現実的な考え方ができる人は、自分がよく知ってるいる分野に投資を限定するか、すでにめざましい成功をおさめている投資家の真似をするのがいい。
②目標を定め、投資を集中する
アドバイザーや運用会社に頼るのは危険である。
投資をやたら分散させてはいけない。高いリターンを得られると確信するものに、投資を集中しなければならない。あれこれ手を出してはいけない。
③株式を中心に投資する
銀行にお金を預けたり、国債や社債などの利付商品を買うよりも、株に投資したほうがはるかに資産が増える。
ありがたいことに、株は素人でも手を出せるのだ。
④長期的に投資する
株の売買を繰り返し、ポートフォリオを構成する銘柄を頻繁に入れ替えてはいけない。大幅に値下がりした銘柄は別にして、一度買った株は長い間保有するのがコツである。短期間で値幅を稼ごうとするのは、投資ではなく博打である。値上がりした株をすぐに売りたいと思うようなら、投資に向いていない。
自分がいちばん楽しいと思うことを選べるライフスタイルを実現できるところまできたら、投資期間は終了である。それを実現できるほどの資金がないのであれば、投資を続けるしかない。
⑤底値で買う
◆ほかの誰もが買っているとき、相場は必ず上がると全員が思い込んでいるときには買うな。ほかの誰もが悲観的になったときに買え。
◆株価収益率(PER)をみて、株価が割安か判断しろ。PERというのは、株価が一株当たり利益の何倍になっているかを示すものである。
◆一般に、株式市場の平均PERが17倍を越えたら、危険信号が点ったと考えていい。このときに多額の投資をしてはいけない。PERが12倍以下なら「買い」信号であり、10倍以下なら迷わず「買い」である。新聞の株式欄をみれば、市場の平均PERが毎日掲載されている。
⑥市場平均を上回ることができなければ、市場平均並みを狙う
自分の性格に合うやり方、自分の知識を活かせる方法を考えれば、市場平均を上回る収益率の達成は十分に可能である。市場平均に勝てないようなら、あるいは独自の手法を試してみたいと思わないなら、市場平均並みを狙うのが賢明だ。
インデックス投資と呼ばれている手法は、株価指数を構成する主要銘柄でポートフォリオを組み、持ち株の値動きを市場に連動させようというものである。
本国の市場を対象にし、大型株・優良株で構成される指数に連動する投資信託を選ぶのが無難だ。
インデックス運用はリスクがかなり低く、しかも長期的に高いリターンが得られる。自分で銘柄を選択すれば、楽しみは増えるし、リターンも高くなるが、それだけリスクも高くなる。
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