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『ゴッホの手紙 下 テオドル宛 (岩波文庫 青 553-3)』からの引用(抜き書き)読書ノートリスト

引用(抜き書き)『ゴッホの手紙 下 テオドル宛 (岩波文庫 青 553-3)』の読書ノートリスト

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  • ともかく、かなり好いものをときどき描ける自信が出来た。自然に対して倦まず仕事して、アイザックソンにも言ったように、あれが描きたいとかこれが描きたいとか言わず、靴を作るような調子で、何ら芸術的な配慮なしに仕事すべきだとだんだん信じて疑わなくなった。いつも良いものが出来ないにしろ、一番気にしなかった時にこそ、われわれの先輩たちが既にしとげたものに匹敵する素材が見つかる。そして第一印象とは全然違う土地の観察の仕方がわかって来るのだ。 ~225p(続きを読む
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haruga6さん
haruga6 さん(2012/10/29 作成)
  • 僕が愉快に描いた肖像画だがーなかなかむつかしかった。今度はちいさなオルガンに向かったところをポーズさせようと約束してくれた。君のためにも一点描くとしようーこの絵は横に細長い麦の絵と対照したらたいへん良いと思う。それで一方の画布は縦にながい桃色で、もう一方のは淡い緑と黄緑で桃色の補色になる。しかし、まだまだ人々が互いに引き合う絵や自然の断片の一つと他の一つの間に、不思議な関係のあることを理解するまでには前途遼遠だ。 ~p272(続きを読む
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    haruga6さん
    haruga6 さん(2012/10/29 作成)
  • ベルナールとゴーガンに便りして、われわれに課せられた義務は考えることであって、夢みることではないと言ってやった。彼らが夢の赴くままに描いた作品に驚いているとも言ってやった。なんの注意も払わずにオリーブ園のキリストを描いたのを見ては腹が立ってきたし、今月はオリーブ園を制作した。もちろん、僕の場合は聖書の主題を描く気はなかった。というのはベルナールが自分の絵の写真を送ってくれたからだ。それは空想や悪夢のようなもので、博識的でもあるールネッサンス初期の作風にのぼせ上がっているのがわかるがーはっきり言って英国のラファエル前派の連中の方がずっとましだったし、ビュヴィスもドラクロワも、ラファエル前派の人たちよりは健全だった。 ~224p(続きを読む
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    haruga6さん
    haruga6 さん(2012/10/29 作成)
  • それで昨日は二人の人に出会った。母親は濃い洋紅色のドレスを着、娘は薄桃色に着飾って、なんの飾りもない黄色い帽子をかぶり、田舎風のとても健康的な人物、大気に晒され、陽に焼けている。母親は特に真っ赤な顔をして、髪は黒く、耳にはダイアモンドを二つはめていた。それでまたもドラクロアの「聖母教育」の絵を思い出した。顔の表情にはジョルジュ・サンドの考えていたことが表れているように思えた。ドラクロアのージョルジュ・サンドの半身像ーという絵を知っているかい。 ~p274(続きを読む
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    haruga6さん
    haruga6 さん(2012/10/29 作成)
  • もっと念を入れて仕上げたい。困難な時期にいろいろ起こるこうした考えや、移り変わりの激しい効果はついに実行を不能にさせ、経験と毎日のちょっとした仕事だけが、長い目で見れば完全に、正確に、円熟させるのである。したがって遅い長い仕事だけが唯一の道であり、良い作品を仕上げようとするいかなる野心も、偽りなのだ。毎朝、仕事にかかっても、失敗する場合もあり得るではないか、成功するとは限らない。絵を描くためには、落ち着いた規則正しい生活が絶対に必要だ。 ~226p(続きを読む
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    haruga6さん
    haruga6 さん(2012/10/29 作成)
  • 健康が続けば、仕事をしているうちに、作品を売ったり、展覧会へ出したり、作品の交換をして、多少でも君の負担を軽くし、それに幾分か張り合いが出るかもしれない。ここでの滞在は退屈でとても疲れるし、何もしないで暮らす不幸な患者と一緒にいるのは、とてもいらいらさせられる。 ~222p(続きを読む
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    haruga6さん
    haruga6 さん(2012/10/29 作成)
  • ここしばらく僕の健康は順調だ。僕の思考力は絶対に正常で澄んでいる、さらに以前よりずっと良くなっているから、ペーロン氏が僕を本当の狂人でないと言ったのはもっともだ。だが発作は恐ろしい、それに全然意識がなくなってしまうのだ。それでも常に危険にさらされている坑夫が急いで働くように、僕を仕事に引き付け、真剣にさせてくれる。(続きを読む
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    haruga6さん
    haruga6 さん(2012/10/29 作成)
  • こんなにも多くの人間が卑劣にも一団になって、病人の僕一人に対抗するのを見たときは、まるで胸を棍棒で打たれたみたいだったのがわかるだろう。 さてーこれ以上心配しないでいい。僕は精神的にひどく弱っているが、ある程度落ち着きを取り戻してきたから、腹を立てずにすんだ。 たびたびいじめられた経験から卑屈の情が身につき、それで辛抱できる。(続きを読む
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    haruga6さん
    haruga6 さん(2012/10/29 作成)
  • ミレーの複製を送ってくれてとてもうれしかった。熱心に製作中だ。芸術的なものを見ないと、僕はたるんでしまう、元気が出た。 216ページ(続きを読む
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    haruga6さん
    haruga6 さん(2012/10/29 作成)
  • 絵とはーしまいには説教のように平俗なものになるし、画家とは一世紀も頭の遅れた奴のようなものだ。だが本当にそうなっては残念だ。もし画家たちがミレーのように人間の価値をもっとよく理解していたら、それから例えばレルミットやロルのように把握していたら、そんなことにはならなかったはずだ。長続きする仕事をしたければ、百姓以上に、またなんら主張することなく働くべきだ。 ~226p(続きを読む
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    haruga6さん
    haruga6 さん(2012/10/29 作成)
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