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『麦ふみクーツェ (新潮文庫)』からの引用(抜き書き)読書ノート

引用(抜き書き)麦ふみクーツェ (新潮文庫)』の読書ノート作成者:dotetintin さん

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ネタバレ注意!
 はじめからわかってた。方向図なんてないって。目が見えようが見えなかろうが、ひとは地図のとおりに歩くことはできない。音の地図にかぎらず、それはたえずかきかえられる。予想もつかないついたてが突如としてあらわれ、足もとの砂がまたたくまに崩れおちる。そして、いくら風景がかわっても、ひとはその先へその先へと、あるいていかなけりゃなんない。
 音楽の演奏もまた同じだ。楽譜をみていたって音楽は鳴りださない。
 そうさ、わかりきってたことなんだ。
MEMO:
このときねこは、最高峰のチェロ弾きに音楽を教わるため、おじいちゃんと父さんがかつて「ひどい暮らし」をおくった街へひとりで旅立つことを決意する。
都会の音楽学校では、自分に必要なものは絶対に得られないから。

自分で動かなきゃ、何かしなきゃ、どこへも行けないし何も始まらないということ。
さん
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