「もの忘れ外来」受診者の臨床診断の内訳(2004〜2006年/総数724人)
アルツハイマー型 35%
うつ病 21%
MCI(軽度認知障害) 13%
Treatable dementia(特発性正常圧水頭症、慢性硬膜下血腫、髄膜腫、甲状腺機能低下症、ビタミンB欠乏症など) 12%
レビー小体型 8%
脳血管障害性 5%
前頭側頭型 1%
その他 5%
P85 私たちの個人の脳の仕組み自体が、社会との関わりにおいて最も充実するようにできているため、私たちが最も生きがいを感じたり、幸福感を持つのは、社会との関わりである人間関係においてですが…
P86 自分が考えていることや思考パターンをもう一人の自分が認識することを「メタ認知」(認知心理学用語の「metacognition」の日本語訳)といいますが、人と関わることは「メタ認知」を冷静に行うことにつながり、「メタ認知」を意識することで、結晶性知能を伸ばすことができるのです。
認知症の症状というと「もの忘れ」等の記憶障害が中心だと思うかもしれませんが、実は認知症で最も深刻な症状は「もの忘れ」ではなくて、この「メタ認知」の崩壊なのです。認知症になると、「自分が、何が分かっていて、何が分かっていないか」が分からなくなってしまうのです。(中略)「メタ認知」の崩壊が起こってしまうと、「覚えていた何かを忘れてしまった」ということ自体を認知できなくなるので、その人らしく生きていくことは困難になります。
P87 現在、アルツハイマー病の発症の危険性を増すといわれている生活習慣病には、高血圧、高コレステロール血症、糖尿病などがあります。アルツハイマー病の発症の危険が高まる病気や怪我としては、うつ病、脳梗塞、頭部打撲等がありますが、心臓、肺、肝臓など、すべての臓器の病気が間接的にボケにつながってくるので、医者嫌いの人もそういわずに医者を上手に利用してください。
P97 規則正しい呼吸や修錬は、脳の状態を整えている神経伝達物質のセロトニンの分泌に良好の作用を及ぼすともいわれています。座禅がうつ状態からの脱却にも効果があるのはそのためなのです。(
続きを読む)