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『根をもつこと(下) (岩波文庫)』からの引用(抜き書き)読書ノートリスト

引用(抜き書き)『根をもつこと(下) (岩波文庫)』の読書ノートリスト

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  • 教育方法をひとつくらい考案しても、人間としてのなんらかの完成の構想を霊感とするものでなければ、なにほどの価値もない。一国の民衆の教育が問題となるとき、この構想は文明の構想でなければならない。この構想を過去に求めてはならない。そこには不完全なものしかないのだから。いわんや未来への夢想に求めるべきではない。必然的にわれわれとおなじく凡庸であり、それゆえ過去にもはるかに劣るからだ。 教育とは、その対象が子どもにせよおとなにせよ、個人にせよ民衆にせよ、あるいは本人自身であるにせよ、もろもろの原動力(モビル)を生まれさせることだ。 行動に不可欠な量のエネルギーを供給する原動力なしには、いかなる行動も実践にうつされえないからだ。 ところで権力は目的ではない。〈中略〉権力はひたすら手段のみを構成する。権力と政治の関係はピアノと作曲の関係に等しい。 不幸なことにわれわれは、ピアノの製作とソナタの作曲を混同してしまった。(続きを読む
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tmkn さん(2012/11/24 作成)
  • 力の威光にともなわれるとき、不幸は強烈な威光となる。たんなる弱者の不幸は、嫌悪の対象としてならいざしらず、注意の対象にすらならない。(続きを読む
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    tmkn さん(2012/11/24 作成)
  • なんらかの思考が、あるときは心のなかで言語化され、またあるときは言語化にさえいたらぬまま、黙々と魂に働きかけるのだが微々たる影響しかおよぼしえない、といった事態が生じうる。 われわれが自分以外のだれかによって、たとえば自分がその言説を注意深く拝聴する人物によって、この思考が自分のそとで言語化されるのを聞くことができるなら、その思考は百倍もの力を得て、ときにはわれわれの内面的な変容をひきおこすかもしれない。 (続きを読む
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    tmkn さん(2012/11/24 作成)
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