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『採用基準』からの引用(抜き書き)読書ノートリスト

引用(抜き書き)『採用基準』の読書ノートリスト

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  • 【第7章 すべての人に求められるリーダーシップ】 日本ではTPPに関しても「参加したら、国際交渉でアメリカに押し切られ、日本は不利益を被る」という理由で反対する人がいて驚かされます。なぜそうではなく、「国際交渉の場で、きちんと自国の利益を確保できる人材を育成することが急務である」という発想にならないのでしょうか。話し合いに参加したら不利益を被るから参加しないなどと言っていては、国際社会のメンバーとして認知されなくなってしまいます。 「誰かが決めてくれるのを待つ。誰かが決めてくれたらそれに従う」のではなく、「自分たちで話し合って決めていく、そのリードを自分がとろう」という姿勢に変わるだけで、社会のあり方は大きく変わっていくはずなのです。 【終章】 リーダーシップを身につけることで何よりも変わるのは、当の個人のキャリアであり、生き方です。 問題解決のためには、頭がよいことより強力なリーダーシップをもつことのほうが、はるかに重要なのです。 できることの範囲が広がり、今までできなかったことができるようになり、自分の成長を実感できることは誰にとっても大きな歓びです。 どんな分野でも、努力と経験を積むことで、自分のできることの範囲が広がれば、人は自分の成長を実感できます。そうなれば周囲から感謝される機会も増え、評価も高くなります。それが、次の機会でもリーダーシップを発揮しようという動機につながるのです。 リーダーシップを身につけると、自分の仕事やライフスタイル、生き方のポリシーを、既存の組織や団体の器に合わせるのではなく、自分自身が実現したいと考える世界をそのままストレートに追求できるようになります。これはリーダーシップを身につけることの最大のメリットです。 人生のコントロールを握るということは、目標を自分で設定し、それを実現するためにリスクをとって、自ら行く道を定め、良し悪しにかかわらずその結果を自信で受け止める覚悟をもつということです。人生を共にする人がいれば、当然「伝える」ことも重要なプロセスとなるでしょう。 世界に目を転じれば、特定の問題を解決することにより、現在の日本では想像もできないレベルのインパクトが出せるのです。 今まで学んできたことの延長線上ではない場所に、やってみたいことが見つかったとき、「学生時代の専攻が⚪︎⚪︎であったから」などという理由のために、それを選ばないことの方がよほど「もったいない」でしょう。重要なのは、過去に学んだ知識や、過去に特定分野を極めるために使った時間ではなく、これからの時間であり、これからの人生なのです。 ゼロベースで考えろ、固定観念にとりつかれるな、成功体験にこだわるな。 自分の物差しで物事を評価できるようになった人は、社会の規範から解放され、一流企業で働くこと、より有利に と言われるキャリアを積むことに、こだわらなくなります。世間的な評価に拘泥されない、自由なキャリア選択ができるようになるのです。 リーダーシップを持った人は、大樹に頼らなくても自分の力で状況を変えていけると考え始めます。自分で人生を切り開いていけるという自信が、社会の規範から逃れた自由な発想につながり、守られた場所から出ていくことを、リスクだと感じなくなるのです。 リーダーシップを身につけた人たちは今、人生のコントロールを取り戻し、広がる世界で自分自身の生き方を模索し始めています。 個々人が与えられた枠の中で生きるのではなく、自分自身の力で人生を設計できるようになる。 (続きを読む
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masudakotaroさん
masudakotaro さん(2013/10/27 作成)
  • 【第6章 リーダー不足に関する認識不足】 (2011年に起こった福島第一原発の事故対応について)問題が発生した初期の頃、世界中が日本の対応に不信感を高めたのは、日本の当事者らが国際原子力機関や欧米各国の専門企業と「共に問題を解決する」という姿勢を見せなかったからです。彼らは終始、「自分たちだけでしっかり対応するから心配してもらわなくても大丈夫」とアピールし続けました。自分たちだけで問題を解決することは、日本では「他人に迷惑をかけない、責任感をもった立派な対応」と見なされます。しかしこういった態度は、関係者の力を結集してチームで解決するのが当然と考える欧米からは、「何かを隠しているのではないか」と見えてしまいます。福島第一原発の事故は、単なる日本の事故ではなく、世界中の原子力ビジネスや原発政策を左右しかねない世界の事故でした。自国の原子力政策にも影響が及ぶと怖れた海外の専門家が、共同で問題解決に当たりたいと考えたのは当然です。 日本に不足しているのは「リーダーシップ・キャパシティ」だということです。これは,「日本全体でのリーダーシップの総量」を意味します。つまり,日本の問題はカリスマリーダーの不在ではなく,リーダーシップを発揮できる人数の少なさにあります。 私たちはなぜこんなにも早く,新首相を見限ってしまうのでしょう。私はその理由を,国民が「トップ一人を変えれば,短期間で一気に何もかもがよくなるはず」という幻想をもっているからだと考えています。有権者の中には「たった一人で日本の窮状を根本的に変えてくれるスーパーリーダーが現れるはず,存在しているはず」という意識があるのです。そしてそういう人が出てくるまで何度でも「今度の首相もだめだった・・・・」と失望し,次々とトップを替え続けるのでしょう。しかし,そんなことは誰にとっても不可能です。誰か一人,坂本竜馬のような人が現れても日本は決して変わりません。一億人もの構成メンバーを擁する国が,たった一人の力で劇的に変わったりはしないのです。 一人の偉大なるリーダーを待ち望む気持ちは,誰かが,この大変な現状を一気に変えてくれるはず,という他者依存の発想に基づいています。自分たちは何もせずただ普通に暮らしていれば,いつか誰かスゴイ人が現れて,世の中をよくしてくれる,という救世主への期待です。(中略)こういう人を待ち望む気持ちは,裏返せば思考停止と同じです。神頼みと何も変わりません。 変わることができるのは,「問題を解決し,今までとは異なる未来をつくり出すのは自分たちだ。それを率いてくれる新しいリーダーがやってきた」と考える組織です。 現在の日本で起こっているさまざまな問題の根底には,リーダーシップ・キャパシティの不足という共通の課題が存在しています。日本に足りないのは,専門知識でも技術力でもありません。地頭のいい人が足りないわけでも,日本人が勤勉さを失ったわけでもないのです。そうではなく,知識や思考力や勤勉さを総動員し,目の前の問題を解決していくためのリーダーシップを発揮できる人の数が,あらゆる場所において不足しているのです。(続きを読む
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    masudakotaroさん
    masudakotaro さん(2013/10/27 作成)
  • 【第4章 リーダーがなすべき四つのタスク】 ■その1:目標を掲げる まずリーダーに求められるのは、チームが目指すべき成果目標を定義することです。そしてその目標は、メンバーを十分に鼓舞できるものである必要があります。 人がつらい環境の中でも歩き続けられるのは、達成すれば十分に報われる目標が見えているからです。その目標、すなわちゴール(到達点)をわかりやすい言葉で定義し、メンバー全員に理解できる形にしたうえで見せる(共有する)のが、リーダーの役割です。 そもそも、簡単に達成できる成果目標しかないのであれば、その集団は最初からリーダーを必要としていません。 「変化に対応する力のある人「を求めるという言い方がありますが、リーダーシップ・ポテンシャルの高い人を求めるという趣旨から言えば、変化への対応力が高い人ではなく、むしろ、「変化を起こす力のある人」が求められます。 リーダーにとって変化は自分が起こすものであって、外からやってきて対処すべき対象ではありません。 ■その2:先頭を走る 先頭を走るということは、自らの最終的な勝利を犠牲にせざるを得ないほど大変なことなのです。 何にせよ、最初の一人となるのは負担が大きく、その立場に自らをおくと決めることは勇気のいることです。 一人目になることは、必ずしも得な選択ではないのです。それでも「最初の一人になる」、「先頭に立つ」ことを厭わないのがリーダーです。 ■その3:決める リーダーとは決める人」です。検討する人でも分析する人でもありません。 リーダーとは、たとえ十分な情報が揃っていなくても、たとえ十分な検討を行う時間が足りなくても、決めるべき時に決めることができる人です。 過去のことならともかく、未来のことに関して十分な情報が揃うことはありません。リーダーの役目は過去の情報を整理してまとめることではなく、未来に向けて決断することですから、常に不十分な情報しかない中で、決断することを求められます。 十分な情報が揃っているのなら、リーダーでなくても決断はできます。リーダーの役目は「情報も時間も不十分な中で、決断をすること」なのです。 なぜベストな決断でなくても、決めることが重要なのか。ひとつの理由は、何かを決断すると、問題を浮かび上がらせることができるからです。 ■その4:伝える もうひとつ、リーダーの大切な仕事が、コミュニケーションです。 一定数以上の組織を率いている場合や、多様な価値観をもつ人が混在している場合、また、成果を出すことが極めて困難な状況では、言葉によって人を動かすことは必須となります。 マッキンゼーではよく「まったく同じ人間が二人いるなら、どちらか一方は不要だ」と言われます 同じものを見ても、時には異なることを感じとるからこそ、それぞれの人の存在価値があるのです。 このように、リーダーのなすべきことは①目標掲げる、②先頭を走る、③決める、④伝える、の四つに収束します。 目標を掲げ、先頭に立って進み、行く道の要所要所で決断を下し、常にメンバーに語り続ける、これがリーダーに求められている四つのタスクなのです。(続きを読む
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    masudakotaroさん
    masudakotaro さん(2013/10/27 作成)
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