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『人工知能は人間を超えるか ディープラーニングの先に…』からの引用(抜き書き)読書ノート

引用(抜き書き)人工知能は人間を超えるか ディープラーニングの先にあるもの (角川EPUB選書)』の読書ノート作成者:masudakotaro さん

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【第5章 静寂を破る「ディープラーニング」】
ディープラーニングは,データをもとに,コンピュータが自ら特徴量をつくり出す。人間が特徴量を設計するのではなく,コンピュータが自ら高次の特徴量を獲得し,それをもとに画像を分類できるようになる。

ディープラーニングが従来の機械学習とは大きく異なる点が2点ある。1つは,1層ずつ階層ごとに学習していく点,もう1つは,自己符号化器(オートエンコーダー)という「情報圧縮器」を用いることだ。

相関のあるものをひとまとまりにすることで特徴量を取り出し,さらにそれを用いて高次の特徴量を取り出す。そうした高次の特徴量を使って表される概念を取り出す。人間がぼーっと景色を見ているときにも,実はこんな壮大な処理が脳の中で行われているのである。

自己符号化器は,本来なら教師が与える正解に当たる部分に元のデータを入れることによって,入力したデータ自身を予測する。そして,さまざまな特徴量を生成する。

ディープラーニングは「データをもとに何を特徴表現すべきか」という,これまで一番難しかった部分を解決する光明がみえてきたという意味で,人工知能研究を飛躍的に発展させる可能性を秘めている。

ディープラーニングがやっていることは,主成分分析を非線形にし,多段にしただけである。つまり,データの中から特徴長や概念を見つけ,そのかたまりを使って,もっと大きなかたまりを見つけるだけである。何てことはない,とても単純で素朴なアイデアだ。

ディープラーニングの登場は,少なくとも画像や音声という分野において,「データをもとに何を特徴表現すべきか」をコンピュータが自動的に獲得することができるという可能性を示している。かんたんな特徴量をコンピュータが見つけ出し,それをもとに高次の特徴量を見つけ出す。その特徴量を使って表される概念を獲得し,その概念を使って知識を記述するという,人工知能の最大の難関に,ひとつの道が示されたのだ。
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