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『幽霊を捕まえようとした科学者たち (文春文庫)』からの引用(抜き書き)読書ノート

引用(抜き書き)幽霊を捕まえようとした科学者たち (文春文庫)』の読書ノート作成者:Tucker さん

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「我々は分かっていない。
 分からないんだ。
 分かるには限界がありすぎる。
 本当に重要なことは、人間にはまだつかめていないんだ。」
MEMO:
今でも時折、テレビに取り上げられる
「心霊現象を科学で暴く」(もしくは「科学が説明できない心霊現象」)
という話題。

テレビ番組の中には心霊現象肯定派と心霊現象否定派の「漫才」に堕しているものもあるが、全てに共通するのは
「結論なし」という結論
(そもそも、この類の番組で結論を出そう、としているものは無いだろうが)

心霊現象を科学の手法で調べよう、という動きは19世紀半ばの欧米の心霊現象ブームが起きたころから。

当時から研究者も肯定派と否定派に分かれ、研究対象にされる方も自らの力(?)が何なのか、解明して欲しい、と思っている者から、詐欺師まで様々。
そして、どちらも科学界からは「胡散臭いもの」と軽蔑され、世間からは「興味深いもの」として人気があったそうだ。

本書の中に出てくる科学者たちがやっている事は、今とほとんど変わらない。
「科学者立会いの下、霊媒に心霊現象を起こさせ、検証する」
というもの。

そのために心霊研究協会(SPR)が設立される。
この協会には肯定派も否定派もいたため、(結果的に)調査結果にはバランスが取れていたもののようだ。
(両派が少しずつ満足し、同時に少しずつ不満な結果であるという点において)

化学が錬金術から生まれたように、心霊研究から「何か」が生まれる事をSPRは目指していたのだが、致命的に異なる点が一つあった。

それは、錬金術は「物体」が相手なのに対し、心霊研究は「人間」が相手だということ。
つまり「物体」は同じ事をすれば、同じ反応をするが、「人間」は、そうではないのだ。

そのため、SPRがいくら事例を集めても、それは心霊現象を肯定する決定的な資料にはなりえない。
が、同時に、この分野は数学などと異なり「(原理的に)ありえないこと」の証明も極めて難しい。

本書も多くの事例は紹介しているが、最終的に結論めいた事は書いていない。
どちらか一方の結論を期待していた人には、回りくどいし、物足りない結果になっていることだろう。

結局のところ、この問題には結論が出ることはないのだ。

結局、テレビ番組で(興味本位で)取り上げられる時の「結論」と同じになってしまった。
一周して、また同じ所に戻ったのと、一周もしていないという違いがある、という事で・・・。
さん
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