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『スターバックス成功物語』からの引用(抜き書き)読書ノート

引用(抜き書き)スターバックス成功物語』の読書ノート作成者:masudakotaro さん

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【第20章 成長しても,小さなときの心で】
 われわれと競合しているシアトルにある企業は,意図的にスターバックスの向かい側に出店する戦略をとっていることを公表した。これを聞いた時は,さすがにいい気持ちはしなかった。しかし,われわれはスターバックスに来てくれる顧客に全力を注ぐだけであって,他社のことなどは構っていられないのだ。
 われわれは,地域の人々に近所にスターバックスの店ができたことを心から喜んでもらいたいのだ。けっして迷惑をかけるつもりはない。出店を歓迎してくれる地域を探すことが,われわれの目標なのである。
 1996年度には現金その他で総額150万ドル以上の寄付をしたが,これは純利益の約4%に相当する。
 初期のスターバックスで働いた経験のある人たちに,やる気の理由はなんだったのか尋ねてみるがいい。きっと親密な人間関係と共通の目的があったからだという答えが返ってくるだろう。
 かつては,スターバックスで最も重要な部署はマーケティングだと考えていた。だが,今では人事部だと断言することができる。スターバックスが成功したのは,われわれが採用し,教育し,昇格させてきた人々のおかげなのだ。マーケティング,設計,不動産,製造,店舗業務,新製品,研究開発を担当する各部門の業績がいかに優れたものであったとしても,物事を解釈し,計画に命を吹き込み,意味のある結果を生み出すのは社員なのだ。各部門がどれだけの実績を残せるかは,人々がお互いをどう思い,どれだけスターバックスのために心を配っているかにかかっている。
 全社員にストック・オプションを与えたことは,個人を大切にするという会社の体質を維持する上で最善の選択だったと思っている。
 時給が業界の平均よりも高くなるように常に努力してきたし,どこよりも優れた福利厚生制度を整えてきた。
 社員の年齢,身体的障害の有無,性格,学習スタイルなどの点でも,積極的に多様性をもたらそうとしている。社員の同棲相手が同じ性別の場合でも手当支給の対象としているのは,政治的判断からではなく,すでに社員として働いている多様なニーズに応えるためなのだ。
 歯に衣を着せずに,相手の欠点を単刀直入に指摘し,どうすればよいか教えてあげることこそプロフェッショナルな態度。
 パートナーの88%が,仕事に満足している。パートナーの85%が,会社は社員に気を配っていると感じている。パートナーの89%が,スターバックスで働くことに誇りを感じている。パートナーの100%が,仕事に満足するための大切な要因として,「自分が尊敬する会社で働くこと」を挙げていた。
 成長に伴う痛みを最も痛切に感じたのは,思いやりと仕事への意欲を持ちながらも,もう一段上の仕事についていけない社員を解雇せざるを得なかった時である。
 こちらが期待するほど貢献してくれない社員に対して,どこまで手を差し伸べるべきなのか。
 最もやりがいを感じるのは,才能に恵まれた人が,苦難を乗り越えて,会社と共に成長していく姿を目にする時だ。
 労働とは単にタイムカードに出勤状況を記録することではなく,もっとやりがいのあるものなのだと信じようとしている人たちがどこの町にもいるのだ。
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