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『誰かに話したくなる恐竜の話』からの引用(抜き書き)読書ノート

引用(抜き書き)誰かに話したくなる恐竜の話』の読書ノート作成者:masudakotaro さん

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ペルム紀末の大絶滅では海洋生物の98パーセントが絶滅してしまったといわれています。ただ,大絶滅自体はそれほど珍しいことではありません。これまでに,5回の大絶滅が起こったことが明らかになっています。4億4370万年前のオルドビス紀末,3億6700万年前のデボン紀後期,2億5200万年前のペルム紀末,1億9960万年前の三畳紀末,6550万年前の白亜紀末でそれぞれ大絶滅が起こっています。

大絶滅は,ある日突然起こるようなものではありません。数十万年から数百万年という長い年月をかけて生物が絶滅していく現象のことです。

メキシコのユカタン半島に衝突した隕石は,直径およそ10キロメートルほどの大きさだったと推測されています。隕石の衝突によって,まず巨大な津波が発生しました。この津波の高さは,300メートルにも達しました。さらに,大量の粉じんが舞い上がって,地球上を覆いつくしました。粉じんは,粒子のおきなものなら数か月,細かいものになると数年間,大気中をただよい続け,太陽光線を遮ります。太陽光線が遮られることにより,地球の平均気温は20度以上も低下しました。

恐竜以外の脊椎動物は,白亜紀以降の第三紀初頭でも,なんの問題もなく生息していたことが,化石の記録から明らかになっています。

爬虫類の化石を調べると,K-T境界の前後でほとんど変化が見られません。カメ類では,9科のうち,8科が第三紀初頭まで生き延びています。しかも,多くのカメが温暖な気候を好んでいたと思われるのですが,第三紀になっても身体の大きさなどに変化が見られませんでした。隕石衝突の影響で,著しく気温が低下したと考えられているのに,です。ただ,恐竜だけが絶滅していました。

9700万年前から9000万年前にかけて23科もいたアンモナイトは,8000万年前に14科,7000万年前には6科と次第に多様性を失っています。白亜紀末になると,アンモナイトは4科しか確認されていません。

そもそも当時,インドのデカン高原で大規模な噴火が起こっていました。この大噴火は,私たちが想像する火山の噴火とはまったくレベルが違います。なにしろ,インドのデカン高原にある50万平方キロメートルもある玄武岩が,そのときの噴火によるものなのです。噴火は,6700万年前から6550万年前まで,約200万年間続いたといわれています。
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