■「雑談」こそ、最強のビジネススキルである(齋藤孝)
・相手の話に質問で返すことをお勧めします。
・「相手との共通点を見つける」というのも会話を盛り上げる基本テクニックですが、雑談を盛り上げるには、より具体的な共通点を見つけるといいでしょう。
・齋藤氏が提唱する雑談の「5つのルール」
①雑談は「中身がない」ことに意味がある
→無意味な会話が、人間関係をスムーズにする
②雑談は「あいさつ+α」でできている
→ちょっとしたひと言を付け加えることで話が広がる
③雑談に「結論」はいらない
→結論を探すのは「議論」であって雑談ではない
④雑談は、サクッと切り上げるもの
→物足りないくらいで終わるのがちょうどいい
⑤訓練すれば誰でもうまくなる
→雑談はトーク術ではなく、“人間同士のおつき合い”
■どんな話題にも興味を持ち、素直に感心する(アサヒグループホールディングス(株)代表取締役社長 泉谷直木)
・成功に必要な風土を醸成するのは、答えを出す必要のない会話、つまりは雑談なのです。
・リーダーシップを発揮するには、部下を説得するのではなく、納得させなければなりません。それには質問が有効です。「君の担当するお客様は、いまどんな課題を抱えておられるんだろう?」「そのために、君ができることとは何だろうか?」。このように部下に質問をしながら、やるべきことを本人に考えさせることが大切です。
こうした質問がスムーズにできるようになるには、やはり雑談の量が必要になります。リーダーは意識して部下との雑談を増やし、自らの質問の質を高めていかなくてはなりません。
・相手の情報が手許にないときは、「最近、何か面白いことはありましたか?」「困っていることは何かありますか?」といった質問から入るといいでしょう。面白いことや困っていることは、誰でも思い当たることがありますから、話のきっかけにはもってこいです。
あとは、何であってもその話題に興味を持ち、素直に感心することです。
■「相談」のかたちで「雑談」をもちかける(横浜市長 林文子)
・相手のやる気や潜在的な力を引き出すには、いいところを見つけてほめることが大切です。
・今まであまりほめられなかった人たちは、ほめられると俄然やる気になってくれます。雑談の中で何か一つでもほめるよう心がければ、組織全体にいい影響をもたらすと思います。
・相手は歩み寄ってこないのであれば、自分から歩み寄る。これはやはり、人間関係の鉄則だと思いますね。
・「相談があるのですが」と自分から声を掛ける。
■「達人の雑談術」(田原総一郎)
・僕が思うのは、初対面の相手と60分の打ち合わせ時間がとれたのなら、50分は雑談に費やせということ。
・(田中)角栄さんがどうしてそんなことができるのかというと、記憶力がすごいというのもあるけれど、とにかく相手のことを徹底的に調べるんですね。・・・・・・・
それぐらい相手のことを知り尽くしていたら、雑談で何を話そうかなんて、迷うことはあり得ない。また相手を知っているから、相手が乗ってくる話題や、相手の心に刺さる話題を見つけ出すのもうまい。
だから雑談がうまくなりたければ、相手に興味を抱くことです。
■“自分への意識”を相手に転換する ((株)スマイルモチベーション代表取締役 森下裕通)
・そもそも、人前であがってしまうのはなぜでしょうか。それが相手に「どう見られているか」ばかりを考えてしまうからです。・・・・・・・
ならば、その意識の方向を逆にしてみましょう。自分が相手を「見る側」に回るのです。
・・・・・・・
このように、観察する側に回れば、緊張は治まるのです。この原理を応用すれば、あがってしまうことはなくなります。
・なお、失敗を気にし過ぎないことも大事です。ある心理学実験によると、人は20分経つと、話していたことの42%は忘れているそうです。二度三度と繰り返さない限り、記憶はどんどん薄れるもの。あがりやすい人はえてして失敗を引きずりがちですが、「20分後には半分忘れているんだ!」と思って、気楽に構えましょう。
■共通項を見つけて心を開かせる (質問家 マツダヒロミ)
・質問を広げるコツ“5W1H”×時間軸
(5W1H)
When Where What Who Why How
(時間軸)
過去 現在 未来
【例】キーワード=「ゴルフ」をこの方法で広げると
Why×過去 「なぜゴルフを始められたのですか?」
How×現在 「どんなスタイルでプレーされるのですか?」
When×未来 「次はいつゴルフに行くのですか?」
(
続きを読む)