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『スティーブ・ジョブズ II』からの引用(抜き書き)読書ノートリスト

引用(抜き書き)『スティーブ・ジョブズ II』の読書ノートリスト

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  •  「文系と理系の交差点,人文科学と自然科学の交差点という話をポラロイド社のエドウィン・ランドがしているんだけど,この『交差点』が僕は好きだ。魔法のようなところがあるんだよね。イノベーションを生み出す人ならたくさんいるし,それが僕の仕事人生を象徴するものでもない。アップルが世間の人たちと心を通わせられるのは,僕らのイノベーションはその底に人文科学が脈打っているからだ。すごいアーティストとすごいエンジニアはよく似ていると僕は思う。どちらも自分を表現したいという強い想いがある。たとえば初代マックを作った連中にも,詩人やミュージシャンとしても活動している人がいた。1970年代,そんな彼らが自分たちの創造性を表現する手段として選んだのが,コンピュータだったんだ。レオナルド・ダ・ビンチやミケランジェロなどはすごいアーティストであると同時に科学にも優れていた。っミケランジェロは彫刻のやり方だけでなく,石を切り出す方法にもとても詳しかったからね。」  「僕はまわりに激しくあたった。あそこまで厳しくなくてもよかったんじゃないかとも思う。社員をひとりクビにした日,6歳のリードが家に帰ってきたときに『今日,失業したんだと家族や小さな息子に話さなきゃいけないなんて,彼はどういう思いをするんだろう』って考えてしまった。つらかったよ。でも,誰かがやらなきゃいけないんだ。チームをすばらしい状態に保つのは僕の仕事だとずっと思ってきた。僕がやらなきゃ誰もやらないんだ。」 (続きを読む
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masudakotaroさん
masudakotaro さん(2013/09/08 作成)
  •  ジョブズはアイブのチームを前に宣言する。「みんな,ここ9カ月,このデザインでひっしにやってきたわけだが,これを変えることにした。これから全員,夜も週末も働かなきゃいけなくなった。希望者には,我々を撃ち殺す銃を配布する。」文句を言う者はいなかった。「あれは,アップルをとても誇りに思った瞬間だった。」  ジョブズにとっては薄いことはいいことなのだとティム・クックは証言する。「薄いほうが美しいとスティーブは信じています。その影響はすべての製品に表れています。もっとも薄いノートブックももっとも薄いスマートフォンもアップル製品ですし,iPadなど,薄く作った上でさらに薄くしたくらいですから。」  ジョブズは昔から食べ物にはうるさく,一口で至高か最悪かに分けてしまうことが多い。ふつうの人には区別がつかないアボガド2個を食べて,片方は史上最高のアボガド,もう片方は食えたものではないと評したこともある。  死に直面して少しは円くなっただろうか?その疑問には1日で明確な答えが出た。次々とかんしゃくを爆発させ,側近をあぜんとさせたほか,6カ月ぶりに会った人々をこてんぱんにやり込める。マーケティングの企画をずたずたにする,あげくの果てには,まがい物の仕事をしていると思った連中を2~3人やり玉にあげて,こっぴどく叱りつけたのだ。  「感動した」と,ジョブズが私に記事を送ってきたことがある。(中略)コロンビアの首都,ボゴダの少し北にある田舎の酪農場に滞在していたノアーがiPadでSF小説を読んでいると,家畜小屋の掃除を終えた子どもが近寄ってきた。ふと思いついてiPadを渡すと,使い方を教えられてもいなければコンピュータを見たこともないというその子が,「何となく使えてしまった」というのだ。スクリーンに指を走らせ,アプリを起動し,ピンボールゲームで遊ぶなどした。「文字も読めない6歳の子どもが使い方を教えられなくても使えるパワフルなコンピュータをスティーブ・ジョブズは作り上げた。これを魔法と言わずしてなにを魔法と言うべきであろうか。」  実際のことろ,ジョブズは,次なる変革のターゲットとして教科書を狙っていた。年間80億ドルの教科書産業はデジタル技術で倒す格好の標的だと考えていたのだ。最近は保安上の理由からロッカーのない学校が多く,重たいかばんを引きずって歩かなければならない。「iPadならそういう問題もなくなる。」優れた執筆者を集めてデジタル版の教科書を作り,iPadの目玉として提供する。(中略)「各州でおこなわれている教科書の検定は腐っている。でも,教科書をタダでiPadに載せるのなら,検定を取る必要なんてない。もうあと10年は州レベルで胸くそ悪い経済活動が続くと思うけど,そういうやり方を避けて費用を節約できる方法が提供できるんだ。」  最終的にグーグルのアプローチが市場で優れた成果をあげるとしても,それはジョブズにとってむしずが走るやり方なのだ。「僕はユーザー体験に丸ごと責任を持ちたい。金儲けがしたいからじゃない。すごい製品が作りたいからやるんだ。アンドロイドみたいなガラクタじゃなくてね。」  20年前は,お互い,あまりよく知らなかった米。あのころ僕らは自分の心に導かれていた。僕は一目で君に夢中になったんだ。アワニーで結婚したとき,外は雪が降っていたね。月日が流れ,子どもたちが生まれた。いいときも厳しいときもあった。でも悪いときはなかった。僕らの愛も敬意も時の流れに耐えて成長した。ふたりで本当にいろいろなことを経験してきたね。そしていま,僕らは20年前にふたりで歩きはじめた場所に戻ってきた――年を取り,賢くなって――顔にも心にもたくさんのしわを刻んでね。僕らは人生の喜びも苦しみも秘め事も驚きもたくさん経験して,その上でこうしていっしょにいるんだ。僕はいまも君に夢中だ。(結婚20周年。つ前のラブレター。)  「素晴らしい才能に恵まれた多くの人がそうだと思うのですが,あの人も,すべての面で非凡なわけではありません。たとえば,他人の身になって考えるといった社会的スキルは持ち合わせていません。でも,人類に新たな力を与える,人類を前に進める,人類に最適なツールを提供するということを,あの人は心の底から大事にしています。」 (続きを読む
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    masudakotaroさん
    masudakotaro さん(2013/09/08 作成)
  •  「一番強調したいのは『集中』だ。もっと大きくなったとき,どういうグーグルであってほしいのかをはっきりさせなきゃいけない。いまはなんでもありの状態だ。5つの製品に集中するとしたらどれを選ぶ?ほかは全部やめてしまえ。足を引っ張られるだけだ。あれもこれもではマイクロソフトになってしまう。そんなものにかかわっていたら,リーズナブルだけどすごくはない製品しか出せなくなってしまう。」  ジョブズの個性と製品をひとつにまとめる“統一場理論”は,もっとも目立つ彼の特質,すなわち激しさが起点となる。ジョブズの場合,沈黙は怒鳴り声と同じように熱くなりうる。  この激しさがもたらす結果のひとつが,白黒二分の世界観だ。同僚は皆,ヒーローかまぬけに二分してしまう。1日のうちにヒーローからまぬけへ,あるいはその逆に変化することもある。同じことが製品やアイデア,はては食品についても言える。「史上最高」でなければ「くだらない」か「無能」か「食えたものじゃない」のだ。だから,ほんの少しでも欠陥があると感じれば,がんがんに怒りちらすことになる。金属部分の仕上がりしかり,ネジの頭のカーブしかり,入れ物の青みしかり,ナビゲーションの直感的な分かりやすさりかしで,ある瞬間に「完璧だ!」と宣言する直前までは「徹底的にお粗末」なのだ。自分をアーティストだと考えているし,実際そのとおりでもあり,アーティストらしい激しい気性に身を任せるわけだ。  ジョブズの激しさは,その集中力にも表れている。いったん優先順位を決めるとレーザーのように注意を集中し,気をそらすものはすべてフィルターで取り除いてしまう。(中略)なにかを熱心に進めるときの彼はねばり強い。しかし,法的な障害や事業上の問題,がんの診断,家庭責任など,向き合いたくないことがあると断固として無視してしまう。この集中力があるからジョブズは「ノー」と言える。コアとなるごくわずかな製品以外,すべてを切り捨ててアップルを復活させた。ジョブズはボタンをなくして機器をシンプルにする,機能を減らしてソフトウェアをシンプルにする,オプションを切り捨ててインターフェースをシンプルにするのだ。  他人を傷つけるフィルターがジョブズにはないのか,それとも,フィルターをわざと外しているのか,どちらなのか家族さえもはかりかねている。本人にぶつけてみたところ,前者だとの回答が返ってきた。「僕はそういう人間なんだ。違う人間になれと言われても無理だよ。」でも,その気になりさえずれば自分をコントロールできるのではないかと私には思える。ジョブズは,相手の気持ちがわからないからきずつけているわけではない。その逆で,相手を値踏みし,なにを考えているのか理解した上で,そこに寄りそう,おだてる,傷つけるなどを意のままにする力を持っている。  意地悪でなければならなかったとは思わない。メリットよりデメリットのほうが多かったはずだ。ただ,そんな彼だからできたこともある。他人を傷つけないように気を遣う優しくて礼儀正しいリーダーは,無理やり変化させる力が弱い。ジョブズがさんざんひどい目に遭わせた何十人もの同僚に話を聞いたが,彼のおかげで,それまでできると考えもしなかったことができたと,皆,判で押したように悲惨な体験談を締めくくるのだ。  ジョブズは頭がいいのだろうか。いや,それほどいいわけではない。むしろ天才,ジーニアスなのだ。彼の想像力は,予想もできない形で直感的にジャンプする。ときとして魔法のように感じるほどだ。数学者,まーく・カッツが言う「魔法使いのような天才」とは彼のような人間を指すのだろう。どこからともなく着想が湧いてくる人物,知的な処理能力よりも直感で正解を出してしまうタイプの人間だ。丸で探検家のように,ジョブズは周囲の状況を把握し,風のにおいをかぎながら,先になにがあるのかを感じ取る。  「僕は,いつまでも続く会社を作ることに情熱を燃やしてきた。すごい製品を作りたいと社員が猛烈にがんばる会社を。それ以外はすべて副次的だ。もちろん,利益を上げるのもすごいことだよ。利益があればこそ,すごい製品を作っていられるのだから。でも,原動力は製品であって利益じゃない。スカリーはこれをひっくり返して,金儲けを目的にしてしまった。ほとんど違わないというくらいの小さな違いだけど,これがすべてを変えてしまうんだ――誰を雇うのか,誰を昇進させるのか,会議でなにを話し合うのか,などをね。」 (続きを読む
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    masudakotaroさん
    masudakotaro さん(2013/09/08 作成)
  •  クレージーな人たちがいる。反逆者,厄介者と呼ばれる人たち。四角い穴に丸い杭を打ち込むように,物事をまるで違う目で見る人たち。彼らは規則を嫌う。彼らは現状を肯定しない。彼らの言葉に心を打たれる人がいる。反対する人も,称賛する人もけなす人もいる。しかし,彼らを無視することは誰にもできない。なぜなら,彼らな物事を変えたからだ。彼らは人間を前進させた。彼らはクレージーと言われるが,私たちは天才だと思う。自分が世界を変えられると本気で信じる人たちこそが,本当に世界を変えているのだから。(think differentのcm)  ジョブズの得意技に「集中」がある。「なにをしないか決めるのは,なにをするのか決めるのと同じくらい大事だ。会社についてもそうだし,製品についてもそうだ。」  マーカーを手にするとホワイトボードのところへゆき,大きく「田」の字を描く。「我々が必要とするのはこれだけだ」そう言いながら,升目の上には「消費者」「プロ」,左側には「デスクトップ」「ポータブル」と書き込む。各分野にひとつずつ,合計4種類のすごい製品を作れ,それが君たちの仕事だとジョブズは宣言した。  アップルを救ったのは,彼らの「絞り込む力」だった。アップルに復帰した最初の年,ジョブズは3000人以上を解雇し,バランスシートの改善を図った。ジョブズが暫定CEOとなった9月に終わった1997会計年度,アップルは10億4000万ドルの赤字だった。ジョブズによると,あと90日で倒産という,まさに瀬戸際だったらしい。(中略)丸2年の赤字から,四半期で4500万ドルという黒字に転換したのだ。1998会計年度通期では,3億900万ドルの黒字だった。ジョブズが復活し,アップルも復活したのだ。  「もっとがんばるようにしむけてくれた結果,本番の出来が格段に良くなりましたから。たぶんこれが,アップルに対するスティーブ・ジョブズの影響で一番大事なことではないかと思います。彼は,自分に対しても他人に対しても,卓越といえるレベルでなければがまんできないのです。」  「正しくやれるチャンスは1回しかないんだ。」最終的に正しくやれたことも,どこかで巻き戻しボタンを押さなければならなかった――ジョブズは好んで語るストーリーをこのときも語った。完璧ではないと気づいたモノはやり直さなければならない。(中略)「よくない部分があったとき,それを無視し,あとで直せばいいというのではダメだ。そんなのはほかの会社がすることだ。」  「技術が進歩してなにかが新しくできるようになると,それを使ってみたくてたまらない人なのです。」  「ユーザーインターフェースに問題があって可能なかぎりの方法を試したと思っていると,『こういう方法は考えたか?』とたずねられたりするんですよ。みんな,『うわー,その手があったか』って感じで。彼は問題自体やアプローチを全く違う視点から見て問題を解決してしまうんです。」  「僕は,年を取るほど,モチベーションが大事だと思うようになった。ズーンがお粗末なのは,マイクロソフトの人たちがアップルと違って音楽や芸術を本当に愛していないからだ。アップルが勝ったのは,僕ら一人ひとりが音楽を大好きだったから。みんな,iPodを自分のために作ったんだ。自分のため,あるいは自分の友だちや家族のために努力するなら,適当をかましたりしない。大好きじゃなければ,もう少しだけがんばるなんてできない。もう1週間とがんばれやしない。音楽を大好きな人と同じだけ,現状をなんとかしようと努力なんてできないんだ。」  デジタル世界の住人であるにもかかわらず,あるいは,デジタル世界では人々を分断する力が強く働くとよく知っているからこそ,ジョブズは顔をつき合わせた話し合いを重視する。「ネットワーク時代になり,電子メールやiChatでアイデアが生み出されると思われがちだ。そんなばかな話はない。創造性は何気ない会話から,行きあたりばったりの議論から生まれる。たまたま出会った人になにろしているのいかたずね,うわ,それはすごいと思えば,いろいろなアイデアが湧いてくるのさ。」  「自分の意見を言わなければばっさいやられると早い段階で気づきました。議論を活発にするためスティーブはわざと反対意見を言うのです。そのほうがいい結果が出ることもありますからね。つまり,反対できない人は生き残れないのです。」 (続きを読む
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    masudakotaroさん
    masudakotaro さん(2013/09/08 作成)
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