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fishdeleuze さんのプロフィール

fishdeleuze さん
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  • プラトン入門 (岩波文庫)

    プラトン入門 (岩波文庫)

    R.S. ブラック / 岩波書店 / 人文・思想

    プラトンの学説に接すれば分かるように、彼は神の意図ないし神の計画の存在に確信を抱いていた。プラトン哲学とキリスト教とはともに目的論を信条としたものであるが、それら両者の間の重要な相違は、前者がアスピレーション(神的なものへの憧憬・熱望)をとくのに対し、後者はインスピレーション(神の啓示・恩寵)を説くところにある。「序論」P.17 (続きを読む
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    2013/03/11 作成
  • プラトン入門 (岩波文庫)

    プラトン入門 (岩波文庫)

    R.S. ブラック / 岩波書店 / 人文・思想

    およそ感覚的な世界は全体がつねに流転状態にあって、それについてはいかなる学問的知識もありえない、という(クラテュロス、ヘラクレイトス的な学説から影響を受けたプラトン独自の体系)考え方は、また後年にいたっても、プラトンはなおこうした見解を保持していた。P.143(続きを読む
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    2013/03/11 作成
  • プラトン入門 (岩波文庫)

    プラトン入門 (岩波文庫)

    R.S. ブラック / 岩波書店 / 人文・思想

    「想起」を達成するための方法を、彼は哲学的問答法(ディアレクティケー)と呼んだ。ソクラテスの問いと応答による方法に示唆された手続きだったからである。それは特殊な形態の会話であって、議論の「主導者」と答え手の間で遂行される。その目的は、論理的な分析を通じて第一原理へと遡行することにある。その手順は種概念の考察に始まり、類概念の認識認識へと遡っていき、そしてさらに類からより高次の実在へと知性に可能なかぎり進んでいく。その最終局面においては、ついに直知の働きによって、突如として理解のひらめきが生じ、善のイデアそのものが認識される。これこそは、われわれの立てる諸前提(仮説)すべての意味と正当性がそれに依存している当の最終究極の根本前提にほかならないのである。この究極のイデアを認識すれば、逆の肯定すなわち論理的総合が可能になり、いかにして諸帰結が相互に本来的な仕方で出てくるのかが示されることになろう。これら分析と総合の過程は、それぞれ「総合」と「分割」という名で知られている。P.140-141(続きを読む
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    2013/03/11 作成
  • プラトン入門 (岩波文庫)

    プラトン入門 (岩波文庫)

    R.S. ブラック / 岩波書店 / 人文・思想

    プラトンがイデア論に到達した経緯はこのようであった。真に存在するものについてのみ知識がありうることは明らかである。そこで次の段階は、これらの極めて重要な実在についての知識をいかにして獲得するかを解明するための理論として、ひとつの認識論を作り出すことであった。すでに見たように、我々は生れ出る以前に知識を持っており、それは想起によって取り戻すことができる。しかも知識の一端さえ取り戻せば、精神の連想作用によって、全体的な回復につながる、というのがプラトンの考えであった。P.140(続きを読む
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    2013/03/11 作成
  • 八月の光 (新潮文庫)

    八月の光 (新潮文庫)

    フォークナー / 新潮社 / 文学・評論

    『その理由はこうなんだ、人間というものは現に持っている面倒な問題には耐えられても、これからぶつかる問題には恐怖を感じるものなんだ。だから慣れた面倒ごとにすがりついて、新しい面倒ごとに入ってゆこうとしないんだ。そうさ。人間ってのは、生きてる人たちから逃げ出したいなんてよく口にする。だけども本当に人間に痛手を追わせるのは死んだ人たちなんだ。死んだ人たちってのは、一つ場所に静かに横たわっていて人間には手を出さないけど、それでも人間はやはりこの死んだ人達からは逃げられないんだ』P.99-100(続きを読む
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    2013/03/09 作成
  • ユング自伝―思い出・夢・思想 (2)

    ユング自伝―思い出・夢・思想 (2)

    C.G.ユング / A.ヤッフェ / / みすず書房 / 文学・評論

    錬金術に精通した後、やっと私は、無意識が一つの過程であり、自我の無意識の内容への関与によって、こころが変容され発展させられるということがわかった。個人の場合には、この変化は、夢と空想から読み取ることができる。集団の世界に於ては、主として様々な宗教体系の中に、その移り変わる象徴の中に、その堆積物を残してきた。これらの普遍的な変容過程の研究や、錬金術の象徴的意味の理解を通して、私は、私の心理学の中心概念、すなわち、個性化の過程(原文傍点:個性化の過程)に到達した。P.13-14(続きを読む
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    2013/03/08 作成
  • ユング自伝―思い出・夢・思想 (2)

    ユング自伝―思い出・夢・思想 (2)

    C.G.ユング / A.ヤッフェ / / みすず書房 / 文学・評論

    錬金術についての私の仕事を、私はゲーテとの内的関連のしるしとみなしている。ゲーテの秘密は、彼が世紀を越えてつづいて来た原型的変容の過程にとらえられていたことであった。彼は『ファウスト』を大いなる業、あるいは神の業とみなしていた。P.10(続きを読む
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    2013/03/08 作成
  • 若き詩人への手紙・若き女性への手紙 (新潮文庫)
    誰もあなたに助言したり手助けしたりすることはできません。誰も。ただ一つの手段があるっきりです。自らの内へおはいりなさい。あなたが書かずにいられない根拠を深く探ってください。それがあなたの心の最も深いところに根を張っているかどうかを調べてごらんなさい。もしもあなたが書くことを止められたら、死ななければならないかどうか、自分自身に告白して下さい。何よりもまず、あなたの夜の最もしずかな時刻に、自分自身に尋ねてごらんなさい。私は書かなければならないのかと(原文傍点、書かなければならない)。深い答えを求めて自己の内へ内へと掘り下げてごらんなさい。そしてもしこの答えが肯定的であるならば、もしあなたが力強い単純な一語「私は書かなければならぬ」をもって、あの真剣な問いにこたえることができるならば、その時はあなたの生涯をこの必然に従って打ち立ててください。あなたの生涯は、どんなに無関係に無意味に見える寸秒にいたるまで、すべてこの衝迫の表徴となり証明とならなければなりません。P.15(続きを読む
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    2012/11/12 作成
  • 嘔吐

    嘔吐

    J‐P・サルトル / 人文書院 / 文学・評論

    いちばんよいことは,その日その日の出来事を書き止めておくことだろう。はっきり見極めるために日記をつけること,取るに足りぬことのようでも,微妙な違いを,小さな事実を見逃さないこと。そして特に分類して見ること。どういうふうに私が,この机を,通りを,人びとを,刻み煙草入れを見ているのかを言うべきだ。なぜなら変わったのは〈それ〉だからである。この変化の範囲と性質とを,正確に決定しなければならない。(続きを読む
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    2012/10/23 作成
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