指先からソーダ (河出文庫)』の読書ノート作成者:itoko さん
『2012/11/24 作成
でも……、正直なところ、好きな人に金を送る、という行為自体は、すごく楽しいことだった。
金を貸すというのが危うい行為だということは当時もわかっていて、その危なっかしい方法で恋人とコミュニケーションを取ることに、快感があった。
金というものを、人の心とは無関係な冷たいものだと考える向きもある。しかし、もし人に心がなかったなら、金は発明されなかっただろう。私は、金は素晴らしいツールだと思う。「この人と関わりたい」「この社会で生きていたい」という願いの下に、人は稼ぎ、消費し続ける。金のコミュニケーションは難しく、ときどき失敗するけれど、決して金を否定することなく、人間関係を築いていきたい。
金を貸すというのが危うい行為だということは当時もわかっていて、その危なっかしい方法で恋人とコミュニケーションを取ることに、快感があった。
金というものを、人の心とは無関係な冷たいものだと考える向きもある。しかし、もし人に心がなかったなら、金は発明されなかっただろう。私は、金は素晴らしいツールだと思う。「この人と関わりたい」「この社会で生きていたい」という願いの下に、人は稼ぎ、消費し続ける。金のコミュニケーションは難しく、ときどき失敗するけれど、決して金を否定することなく、人間関係を築いていきたい。
MEMO:
お金を“素晴らしいコミュニケーションツール”と捉える感性に、ハッとさせられる。
itoko さん
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