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『私とは何か――「個人」から「分人」へ (講談社現代新…』からの引用(抜き書き)読書ノートリスト

引用(抜き書き)『私とは何か――「個人」から「分人」へ (講談社現代新書)』の読書ノートリスト

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  •  誰を好きになるよりも、一番難しいのは、ひょっとすると自分自身なのかもしれない。(P123)    好きな分人が一つでも二つでもあれば、そこを足場に生きていけばいい。それが、自分を肯定するための入口だ。(P125)  誰かといる時の分人が好き、という考え方は、必ず一度、他者を経由している。自分を愛するためには、他者の存在が不可欠だという、それこそが、分人主義の自己肯定の最も重要な点である。(P125)  そうして好きな分人が一つずつ増えていくなら、私たちは、その分、自分に肯定的になれる。(P126) (続きを読む
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kasutaさん
kasuta さん(2013/04/23 作成)
  •  誰とどうつきあっているかで、あなたの中の分人の構成比率は変化する。その総体があなたの個性となる。十年前のあなたと、今のあなたが違うとすれば、それは、つきあう人が変わり、読む本や住む場所が変わり、分人の構成比率が変化したからである。十年前には大きな位置を占めていた当時の恋人との分人が、今はもう、別れて萎んでしまっていて、代わりにまったく性格の違う恋人との分人が大きくなっているとする。すると、あなた自身の性格、個性にも変化があるはずだ。個性とは、決して生まれつきの、生涯不変のものではない。(P89)(続きを読む
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    kasutaさん
    kasuta さん(2013/04/23 作成)
  •  人間には、いくつもの顔がある。私たちは、このことをまず肯定しよう。相手次第で、自然と様々な自分になる。それは少しも後ろめたいことではない。どこに行ってもオレはオレでは、面倒臭がられるだけで、コミュニケーションは成立しない。  だからこそ、人間は決して唯一無二の「(分割不可能な)個人individual」ではない。複数の「(分割可能な)分人」である。(P36)    分人はすべて、「本当の自分」である。  私たちは、しかし、そう考えることが出来ず、唯一無二の「本当の自分」という幻想に捕らわれてきたせいで、非常に多くの苦しみとプレッシャーを受けてきた。どこにも実体がないのにも拘らず、それを知り、それを探さなければならないと四六時中そそのかされている。  それが、「私」とは何か、という、アイデンティティの問いである。(P38) (続きを読む
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    kasutaさん
    kasuta さん(2013/04/23 作成)
  •  愛とは「その人といるときの自分の分人が好き」という状態のことである。つまり、他者を経由した自己肯定の状態である。  なぜ人は、ある人とは長く一緒にいたいと願い、別の人とはあまり会いたくないと思うのだろう。相手が好きだったり、嫌いだったりするからか?それもあるだろう。しかし、実際はその相手といるときの自分(=分人)が好きか、嫌いか、ということが大きい。(P136)  愛とは相手の存在が自分を愛させてくれることだ。そして同時にあなたの存在によって、相手が自らを愛せるようになることだ。(P138)(続きを読む
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    kasutaさん
    kasuta さん(2013/04/24 作成)
  •  私はだから、人間は結局、他人の顔色を窺いながら、「本当の自分」と「表面的な自分」とを使い分けていくしかない、と言いたいのではない。他者と共に生きるということは、無理強いされた「ニセモノの自分」を生きる、ということではない。それはあまりに寂しい考え方だ。  すべての間違いの元は、唯一無二の「本当の自分」という神話である。  そこで、こう考えてみよう。たった一つの「本当の自分」など存在しない。裏返して言うならば、対人関係ごとに見せる複数の顔が、すべて「本当の自分」である。(まえがきーP6) (続きを読む
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    kasutaさん
    kasuta さん(2013/04/22 作成)
  •  私たちは、たった一つのコミュニティに拘束されることを不自由に感じる。(P171)  今日、コミュニティの問題で重要なのは、複数のコミュニティへの多重参加である。それを可能とするためには分人という単位を導入するしかない。(P172)    まったく矛盾するコミュニティに参加することこそが、今日では重要なのだ。(P172)  私たちにの内部の分人には、融合の可能性がある。(P173)  (続きを読む
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    kasutaさん
    kasuta さん(2013/04/24 作成)
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