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『文学・評論』関連の引用(抜き書き)読書ノートリスト

引用(抜き書き)『文学・評論』関連の読書ノートリスト

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  • 八月の光 (新潮文庫)

    八月の光 (新潮文庫) の引用ノート

    フォークナー / 新潮社

    『その理由はこうなんだ、人間というものは現に持っている面倒な問題には耐えられても、これからぶつかる問題には恐怖を感じるものなんだ。だから慣れた面倒ごとにすがりついて、新しい面倒ごとに入ってゆこうとしないんだ。そうさ。人間ってのは、生きてる人たちから逃げ出したいなんてよく口にする。だけども本当に人間に痛手を追わせるのは死んだ人たちなんだ。死んだ人たちってのは、一つ場所に静かに横たわっていて人間には手を出さないけど、それでも人間はやはりこの死んだ人達からは逃げられないんだ』P.99-100(続きを読む
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    fishdeleuzeさん
    fishdeleuze さん(2013/03/09 作成)
  • ユング自伝―思い出・夢・思想 (2)

    ユング自伝―思い出・夢・思想 (2) の引用ノート

    C.G.ユング / A.ヤッフェ / / みすず書房

    錬金術に精通した後、やっと私は、無意識が一つの過程であり、自我の無意識の内容への関与によって、こころが変容され発展させられるということがわかった。個人の場合には、この変化は、夢と空想から読み取ることができる。集団の世界に於ては、主として様々な宗教体系の中に、その移り変わる象徴の中に、その堆積物を残してきた。これらの普遍的な変容過程の研究や、錬金術の象徴的意味の理解を通して、私は、私の心理学の中心概念、すなわち、個性化の過程(原文傍点:個性化の過程)に到達した。P.13-14(続きを読む
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    fishdeleuzeさん
    fishdeleuze さん(2013/03/08 作成)
  • ユング自伝―思い出・夢・思想 (2)

    ユング自伝―思い出・夢・思想 (2) の引用ノート

    C.G.ユング / A.ヤッフェ / / みすず書房

    錬金術についての私の仕事を、私はゲーテとの内的関連のしるしとみなしている。ゲーテの秘密は、彼が世紀を越えてつづいて来た原型的変容の過程にとらえられていたことであった。彼は『ファウスト』を大いなる業、あるいは神の業とみなしていた。P.10(続きを読む
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    fishdeleuzeさん
    fishdeleuze さん(2013/03/08 作成)
  • 極北

    極北 の引用ノート

    マーセル・セロー / 中央公論新社

    頭が良さそうに見せることは簡単だが、善をなすことはそれほど簡単ではない。人はたまたま自分が生きている世界で生きていくしかないんだ。 P338(続きを読む
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    haruga6さん
    haruga6 さん(2013/03/08 作成)
  • 極北

    極北 の引用ノート

    マーセル・セロー / 中央公論新社

    彼は各地を旅行し、多くの言語を身につけている。人体の筋肉の名称を残らず知っている。私みたいな人間ならここでは一山いくらで手に入る。実際的でタフな心を持ち、ツンドラを漁って命を繋いでいる人間たち。しかしシャムスディンは読書からしか得られない知識を身につけている。それがどれほど現実の役に立つのか、私にもわからない。ときとしてそれが愚かしく、いささか奇妙に――まるで囚人が絹のネクタイを結んでいるみたいに――見えることも確かだ。しかし我々より知識のある人々の間では、彼の持っている知識は貴重なものとされてきた。彼の頭の中にあるのは、何世紀にもわたって蓄積されてきたものだ。多くの血がそのために流されるだけの価値のある、大事なものだった。彼が知識として身につけている事実が解明されるために、一千年もの研究の歳月が費やされたのだ。科学と実証の一千年――そこでは「地球が太陽のまわりを回っているのであって、その逆ではない」と主張するために人は命を落とすことさえいとわなかった。それがいったん失われてしまえば、同じものごとを再び学びとるのに、更なる一千年が必要になるだろう。 P213(続きを読む
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    haruga6さん
    haruga6 さん(2013/03/08 作成)
  • 極北

    極北 の引用ノート

    マーセル・セロー / 中央公論新社

    その年の夏はとんでもなく暑かった。まるで太った男が結婚式用のスーツを着ているみたいに、街はいくつもの縫い目に沿って分裂していた。避難民が増えすぎたのだ。 P137(続きを読む
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    haruga6さん
    haruga6 さん(2013/03/08 作成)
  • 中谷宇吉郎随筆集 (岩波文庫)
    雪の研究と「雪は天から送られた手紙である」という言葉で有名な著者の随筆集。 大きく分けて ・雪の研究に関する話(こぼれ話的なもの) ・趣味・日常の話 ・寺田寅彦(著者の師にあたる人物)の思い出 ・科学随筆 から成る。 (続きを読む
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    Tuckerさん
    Tucker さん(2013/03/02 作成)
  • 食堂かたつむり

    食堂かたつむり の引用ノート

    小川 糸 / ポプラ社

    結局、お妾さん私の用意した食事をすべて平らげてくれた。最後のエスプレッソコーヒーを飲干した後、お妾さんは私の手鏡に向かってささやいた。まるで春の陽だまりみたいなやさしい声で。「ご馳走さまでした。大変、おいしゅうございましたよ。どうもありがとう」(続きを読む
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    chocoraさん
    chocora さん(2013/02/20 作成)
  • 下に見る人

    下に見る人 の引用ノート

    酒井 順子 / 角川書店(角川グループパブリッシング)

    結婚 P120 確かに三十代前半までは、子育て地獄にいる友人達を「よかった、あんな生活じゃなくて」と思って見ていました。しかし、四十代が視界に入った時に結婚すらしていない自分を冷静に見て、「あっ、私は周囲から哀れまれている」ということが、はっきりとわかったのです。それはまさに敗北感以外の何物でもなく、「負けるが勝ち」などという発想は露ほどもありません。  かつて子育てで死にそうな顔をしていた友人達も、子供が小学校に入ると次第に余裕が出てきたらしく、いつのまにか目の下のクマは消えています。仕事を再開して、結婚も子供もキャリアも、とバリバリ頑張っている人も。そんな友達から、 「酒井は結婚しないの?そろそろ子供のこととか、考えた方がいいよ。やっぱり子供って、すっごく可愛いもの」  などと言われると、「数年前は、私が彼女のことを『可哀想』と思っていたが、今や立場は逆に!」と実感。そうか、子育て地獄っていつまでも続くものではなかったのね。  そういえば『徒然草』の中には、子供を持たない人に対して、子煩悩らしき田舎者の武士が、 「ということは、情ってものをご存知ないんだねぇ、薄情なお心かと思うと、恐ろしいようだ。子供がいてこそ、情というのは身に沁みるんだけどねぇ」  と言ったという記述があります。生涯、結婚もせず子も持たなかった吉田兼好は、「関東の田舎者でも、子を持つとちょっとはまともなことを思うんだね」と、この期に及んで上から目線で考えている。 P122  今となってみると、三十代というのは負け犬と勝ち犬の距離が最も離れていた時期であったことがわかるのでした。あの頃は、互いに自己の存在を正当化しようと、必死に突っ張っていたものです。  四十代にもなると、既婚者も子離れが進んだり、また子供が反抗期であったりオタクになったりと、「子供は自分の思い通りにはならないものなのだ」ということを知る時期に。対して独身者は、子育てという苦行を乗り越えてきた既婚者に、素直に尊敬の念を抱くように。……ということで、既婚者と独身者が、「いや本当に、勝ちとか負けとかじゃないわねぇ」と、再び歩み寄ってくるのです。  この先も、互いに「勝ち」とか「負け」といった単語が脳裏をかすめる瞬間は、あることでしょう。  しかしそんな中でも、「とはいえ人間、結局は一人なのだわね」ということを噛み締め合う時は、確実にやってくるのです。 「あの頃は、勝ちとか負けとか言っていたものじゃった……」 「若かったのぅ……」 と、すっかりシワだらけになった友と語り合う日のことが、今から楽しみでなりません。 ……いや本当に、これは負け惜しみじゃなくって。(続きを読む
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    sonojituさん
    sonojitu さん(2013/02/08 作成)
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