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『文学・評論』関連の引用(抜き書き)読書ノートリスト

引用(抜き書き)『文学・評論』関連の読書ノートリスト

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  • 夜になるまえに

    夜になるまえに の引用ノート

    レイナルド アレナス / 国書刊行会

    キューバでは知らなかった動物群をいま発見していた。つまり贅沢な共産主義者という人種を。ハーバード大学でのある祝宴の最中、一人のドイツ人教授が「君がキューバで苦しんだかもしれないということはある程度理解できるが、私はフィデル・カストロを大いに称賛しており、カストロがキューバで行ったことにはとても満足している」とぼくに言ったのだ。そのときその男は料理を乗せた大きな皿を手にしていた。ぼくは「あなたがフィデル・カストロを称賛することはとってもいいことだと思う。でもそうなら、あなたは食べ物が乗ったその皿を持っているわけにはいかない。キューバに住んでいる人は、将校を別にしたら誰一人としてこんな食べ物を食べられないからだ」と答えた。そして、その教授の皿をつかんで、壁に投げつけた。 p373(続きを読む
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    haruga6さん
    haruga6 さん(2013/08/21 作成)
  • 夜になるまえに

    夜になるまえに の引用ノート

    レイナルド アレナス / 国書刊行会

    マイアミに着いたときぼくはいくつか声明を出したが、人にはあまり気に入られなかったと思う。「キューバが地獄なら、マイアミは煉獄です」と言ったからだ。 P378(続きを読む
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    haruga6さん
    haruga6 さん(2013/08/21 作成)
  • 夜になるまえに

    夜になるまえに の引用ノート

    レイナルド アレナス / 国書刊行会

    そこでは生きられないことが分かっていた。むろん、あれから十年たったいま、追放者が生きられる場所はどこにもない、そんな場所は存在しないことが分かっている。なぜならぼくたちが夢を見た場所は、ぼくたちが風景を眺めたり初めて本を読んだり、最初に恋をした場所は夢に見る場所でありつづけるからだ。亡命地では人は幽霊に過ぎない。自分の完全な現実には決して到達することのない誰かの影に過ぎないのだ。亡命地に着いてからぼくは存在していない。その時以来、ぼくは自分自身から逃げはじめたのだった。 P378(続きを読む
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    haruga6 さん(2013/08/21 作成)
  • 夜になるまえに

    夜になるまえに の引用ノート

    レイナルド アレナス / 国書刊行会

    キューバ人には破壊主義的なところが、人を妬むような傾向がある。一般的に大多数の人は偉大さに我慢ならないし、誰かが突出することに耐えられず、あらゆる人を同じ凡人のレヴェルに揃えようとしたがる。これは許しがたいことだ。 P376(続きを読む
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    haruga6 さん(2013/08/21 作成)
  • 夜になるまえに

    夜になるまえに の引用ノート

    レイナルド アレナス / 国書刊行会

    島ではぼくたちは沈黙を、追放を、検閲をそして、刑務所入りを強いられた。亡命先では同じ亡命者たちから軽蔑と忘却を。 P376(続きを読む
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    haruga6 さん(2013/08/21 作成)
  • 夜になるまえに

    夜になるまえに の引用ノート

    レイナルド アレナス / 国書刊行会

    マンゴの木の下で、小さなテーブルを前にして本にサインしている年老いた女性がいた。それがリディア・カブレラだった。ハバナにある広い別荘を、広い書斎を、自分の過去をいっさい棄てて、いまはマイアミのつましいアパートで暮らし、野天で、マンゴの木の下で、自費出版した本にサインしている。そんな姿を見て、目の見えないリディアが偉大さを、そしてキューバでも亡命先でも他の作家にはもう残っていない反骨心を体現していることがわかった。ぼくたちの歴史で最も偉大な女性の一人、だが、すっかり片隅に追いやられ忘れられていた。 P376(続きを読む
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    haruga6 さん(2013/08/21 作成)
  • 夜になるまえに

    夜になるまえに の引用ノート

    レイナルド アレナス / 国書刊行会

    共産主義体制と資本主義体制の違いは、いずれの体制もぼくたちの尻を蹴飛ばすものですが、共産主義体制では蹴飛ばされると拍手をしなくてはならない、ところが資本主義体制では蹴飛ばされると叫ぶことができるということです。ぼくはここに叫びたいのです。 P371(続きを読む
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    haruga6 さん(2013/08/21 作成)
  • 夜になるまえに

    夜になるまえに の引用ノート

    レイナルド アレナス / 国書刊行会

    ビルヒリオは永遠の少数派、確固たる不服従者、不断の反逆者を体現していた。 P354(続きを読む
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    haruga6 さん(2013/08/21 作成)
  • 夜になるまえに

    夜になるまえに の引用ノート

    レイナルド アレナス / 国書刊行会

    国家公安局によるその乱暴な一斉検挙で何百という若者たちが力ずくで警察に逮捕され、強制収容所に連れて行かれた。サトウキビの刈り入れの人手が必要だったからだ。サトウキビの収穫が近づくと、まだ大胆にも通りを散歩していたバイタリティのある長髪の若者たちはみんな引っぱっていかれてしまった。ちょうどはるか昔に、インディオや黒人奴隷たちが砂糖プランテーションに引きずられていったときのように。それは非合法で緊迫した、とはいえまだ創造性やエロティシズム、明晰さや美があった一つの時代の終わりだった。その若者たちは二度とそのころの自分にもどることがなかった。長期間の強制労働と監視のあと、たいていは隷属化した幽霊になり、浜辺にさえ寄りつかなくなった。 P185(続きを読む
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    haruga6さん
    haruga6 さん(2013/08/21 作成)
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