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『文学・評論』関連の引用(抜き書き)読書ノートリスト

引用(抜き書き)『文学・評論』関連の読書ノートリスト

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  • 弱法師

    弱法師 の引用ノート

    中山 可穂 / 文藝春秋

    一匹の悪魔と百匹の天使を自身に飼い馴らしているのが作家なら、百匹の悪魔と一匹の天使をおのれの内に棲まわせているのが編集者だ。それがわたしだ。女衒のように作家に近づき、その肉体から彼の命を――小説を――最後の一滴まで絞り取る。からからに涸れ果てるまで、廃人になるまで、自殺して死ぬまで、追い詰めて攻め立てて抱きしめてひれ伏して爆弾を落として夜露に晒して火をつけて水を浴びせて踏みつけて踵を舐めてめったやたらに引き裂いて。この仕事は借金取りに似ている。わたしは神に代わって、作家が神から借りた金――才能――の取り立てをしているのである。(続きを読む
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    marie1127さん
    marie1127 さん(2013/08/07 作成)
  • 若き詩人への手紙・若き女性への手紙 (新潮文庫)
    誰もあなたに助言したり手助けしたりすることはできません。誰も。ただ一つの手段があるっきりです。自らの内へおはいりなさい。あなたが書かずにいられない根拠を深く探ってください。それがあなたの心の最も深いところに根を張っているかどうかを調べてごらんなさい。もしもあなたが書くことを止められたら、死ななければならないかどうか、自分自身に告白して下さい。何よりもまず、あなたの夜の最もしずかな時刻に、自分自身に尋ねてごらんなさい。私は書かなければならないのかと(原文傍点、書かなければならない)。深い答えを求めて自己の内へ内へと掘り下げてごらんなさい。そしてもしこの答えが肯定的であるならば、もしあなたが力強い単純な一語「私は書かなければならぬ」をもって、あの真剣な問いにこたえることができるならば、その時はあなたの生涯をこの必然に従って打ち立ててください。あなたの生涯は、どんなに無関係に無意味に見える寸秒にいたるまで、すべてこの衝迫の表徴となり証明とならなければなりません。P.15(続きを読む
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    fishdeleuzeさん
    fishdeleuze さん(2012/11/12 作成)
  • 幻影の書

    幻影の書 の引用ノート

    ポール・オースター / 新潮社

    自分を苛む種となる偶然の要素には事欠かなかった。私はいつまでも、飽きずに同じ行きどまりの道を歩きつづけた。何もかもが絡んでいた。義父の脚の腫瘍や、その週の中西部の天候から、飛行機の切符を取ってくれた旅行代理店の電話番号に至るまで、すべてがその因果関係の連鎖のなか、おぞましい出来事の欠くべからざるひとつの鎖だった。何より悪いことに、私自身が、彼らが直行便に乗れるようボストンまで送っていくと言い張ったのだ。バーリントンからでも飛べたのに、私はそれを望まなかった。十八人乗りのプロペラ機でニューヨークまで行って、そこからミルウォーキー行きの便に乗り替える。小さい飛行機はよくないよ、と私はヘレンに言った。ああいうのは危険だ、僕抜きで君たち三人をあんなのに乗せるなんて耐えられないね、そう私は言ったのだ。というわけで、彼らはそれに乗らなかったーー私の心配を鎮めるために。そして代わりにもっと大きい飛行機に乗った。あまつさえ、その機に間に合うよう、私はすさまじいスピードで車を飛ばしたのである。その朝は道が混んでいて、やっとスプリングフィールドまで来てマサチューセッツ高速道に上がるころには、時間内にローガン空港に着くよう制限速度をはるかに超えて走らねばならなかった。(続きを読む
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    saruruさん
    saruru さん(2015/07/16 作成)
  • 読書家の新技術 (朝日文庫)
    p.176 他の外国人とは何人のことだろう。フランス人か、ルーマニア人か、リヒテンシュタイン人か、アルゼンチン人か、ヌビア人か、ケニア人か、パキスタン人か、ネパール人か。新聞記事にはっきり書けないような外国人というものがあるらしい。どこの民族とも、過去を隠蔽したり美化することなく、友好を深めなければならないはずではないか。日本が侵略、併呑する側にあった支那(引用注:呉はあえてこの名称を使っている)、朝鮮人民に対して友好を深めるためにこそ、歴史の糊塗をいましめなければならない。この記事から二年後に、教科書の「侵略」糊塗騒ぎが起きている。(続きを読む
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    BafanaBafanaさん
    BafanaBafana さん(2015/01/20 作成)
  • ポケットに物語を入れて
    P.16 冬の日差しは夏よりも尖っていて、木々や家々の輪郭をよりくっきりと光らせる。空気が澄んでいて、遠くの山は書き割りみたいに迫って見える。夕方前にはもう、光景に淡い金粉がまぶされ、暮れはじめた空には一番星が光る。月も星もくっきりと瞬く。生きることの残酷さが、強いものと弱いもののものがなしさが、冬の日射しのなかに少しだけやわらぐ。「すべてのあらゆるいきものは、みんな気のいい、かわいそうなものである。けっして憎んではならん。」冬の日にこそ、こんな言葉はあったかく響く。(続きを読む
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    popohidroさん
    popohidro さん(2015/01/12 作成)
  • ヴェネツィアが燃えた日 世界一美しい街の、世界一怪しい人々
    というのも、イタリア人にとって、オペラとは単に舞台で演じられる芸術にとどまらないんだよ。オペラを観に行くとはどういう体験かといえば、まずは胸躍る期待からはじまり、その夜のための盛装をし、劇場に向かい、その夜のメイン・イヴェントが演じられる場所に入ってゆく。つまり、一連の愉しみがしだいに深みを増してゆく、一種の祭儀なんだな。舞台が寺院であろうと、円形闘技場であろうと、劇場であろうと、すべての祭儀がそうであるように、そこに至るまでのセッティングこそはその体験の重要な一部なのさ。メドゥーナが企図したのは、劇場内部の装飾が観客席において最高潮に達することだった。 P130(続きを読む
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    haruga6さん
    haruga6 さん(2012/11/15 作成)
  • 深夜特急〈1〉香港・マカオ (新潮文庫)
     タクシーとは名ばかりで、後部の荷台を取りはずし、むき出しの車体に固い椅子を取りつけた代物のために、しっかりつかまっていないと振り落とされかねない。私を乗せた三輪タクシーは、ニューデリーからオールドデリーの暗い夜道を、音だけは威勢よく走っていった。  しばらくは快調に走り続けていたが、ガソリン・スタンドの前にさしかかったとたん、運転手は車を停め、エンジンを切った。ガソリンがないと言うのだ。もうこれ以上は動かないと言う。そして、私の顔色をうかがいながら提案してきた。 「あそこで入れたいと思うのだが」  私は彼の魂胆が読めたので知らん顔をしていた。 「あそこで入れるがいいか」 「勝手にするがいいさ」  突き放すと、運転手が予想していた通りの台詞を吐いた。 「でも、金がない」 「俺の知ったことではない」 「走れないがそれでもいいか」  その言い草に腹が立ったので、それならここまでの分も払わない、別の車を探すからいい、と言って車から跳び降りると、慌てて、いや、やはり動く、とエンジンをかけた。 (P.28~)(続きを読む
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    h_nagashimaさん
    h_nagashima さん(2012/11/24 作成)
  • センス・オブ・ワンダー

    センス・オブ・ワンダー の引用ノート

    レイチェル・L. カーソン / 新潮社

    自然界への探検…それは何かを教えるためではなく、いっしょに楽しむためなのです 「知る」ことは「感じる」ことの半分ほども重要ではない… 子供たちがこれからであう事実のひとつひとつが、やがて知識や知恵を生みだす種子だとしたら、さまざまな情緒やゆたかな感受性は、この種子をはぐくむ肥沃な土壌です。幼い子供時代は、この土壌を耕す時です(続きを読む
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    suisuiさん
    suisui さん(2013/04/30 作成)
  • 楽園への道 (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 1-2)

    楽園への道 (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 1-2) の引用ノート

    マリオ・バルガス=リョサ / 河出書房新社

    狂ったオランダ人の思い出は、アトゥオナで暮らしはじめて数か月、ほとんど一瞬たりともおまえから離れることがなかった。どうしてだろうか、コケ。ほぼ十五年のあいだは、おまえの記憶から彼をきれいに消し去ることができていた、疑いなく幸運なことだった。なぜならフィンセントの思い出はおまえを落ち着かない気持ちにさせ、苦しめ、おまえの仕事をだめにしてしまったかもしれないから。けれどもここ、マルキーズ諸島では、おまえもあまり絵を描かなくなっていたから、あるいは疲れていたし病気でもあったから、心遣いの細やかさと狂気を伴った、人の善いフィンセント、かわいそうなフィンセント、我慢のならないフィンセントのイメージが絶えずおまえの意識になだれこんでくるのを阻む手だてがなかった。プロヴァンスで八週間に及ぶ困難な共同生活をしたときの数々の出来事、逸話、論争、憧れ、夢は、あれから十五年を経て、数日前の出来事さえすっかり忘れがちな現在の記憶状況でも、ポールは鮮やかに思い出すことができた。 P322(続きを読む
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    haruga6さん
    haruga6 さん(2012/12/07 作成)
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