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『文学・評論』関連の引用(抜き書き)読書ノートリスト

引用(抜き書き)『文学・評論』関連の読書ノートリスト

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  • ヴェネツィアが燃えた日 世界一美しい街の、世界一怪しい人々
    アメリカの紳士はもはや真の紳士ではない、、、彼らには完全な自己抑制を伴う自尊心が欠けている。それは本来、名家の紳士として生まれ、申し分のない教育を受け、十分な家産を持ち、自己と他者の立場をわきまえている者には自然に備わっているものだったのに P189(続きを読む
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    haruga6さん
    haruga6 さん(2012/11/19 作成)
  • 読書家の新技術 (朝日文庫)
    p.54-55 だが、こういった矛盾(引用注:青年のものである近代教養と生活神野論理との乖離)に気づいている人もいた。 たとえば、柳田国男もその一人である。彼は、近代教養を生活の哲学とせず、伝統的な生き方をしている人たちの、一見非論理的・非体系的な思考を、民俗学という形で組み上げようとした。それが単なる学術的好奇心、功名心によるものではなく、「常民」と哲学との結合であったことは、彼が自分の思想を「新・国学」と称したことによく現れている。 (続きを読む
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    BafanaBafanaさん
    BafanaBafana さん(2015/01/20 作成)
  • クドリャフカの順番―「十文字」事件
    疲れたと言ってはいけないよ。疲れたというのは、わたしはもう充分やったから次はあなたがやりなさい、と聞こえるからね。もしどうしても疲れたときは、少し休ませてと言うんだよ。休んだらまたやりますと聞こえるからね。 *203頁より*(続きを読む
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    Yuhiさん
    Yuhi さん(2012/12/08 作成)
  • 楽園への道 (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 1-2)

    楽園への道 (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 1-2) の引用ノート

    マリオ・バルガス=リョサ / 河出書房新社

    時々、マルキーズ諸島ではなく、日本にいる自分を彼は想像していた。おまえは月並みなポリネシアではなくて、あの国へ楽園を探しに行くべきだったのだよ、コケ。洗練された日出づる国では、人々は一年のうち九か月を農業に従事し、残りの三か月を芸術家として生きるという。日本人とはなんとまれなる民族だろうか。彼らのあいだでは、西洋芸術を退廃に追いやった芸術家とそれ以外の人々のあいだの悲劇的な隔たりはなかった。日本ではすべての人がいかなることにも従事できた。百姓であると同時に芸術家でもあり得た。芸術とは自然を真似るのではなく、技術を習得し、現実の世界とは異なる世界を創ることだった。日本の版画家たちよりうまくこれをやった者はいなかった。 P472~P473(続きを読む
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    haruga6さん
    haruga6 さん(2012/12/08 作成)
  • 深夜特急〈1〉香港・マカオ (新潮文庫)
     タクシーとは名ばかりで、後部の荷台を取りはずし、むき出しの車体に固い椅子を取りつけた代物のために、しっかりつかまっていないと振り落とされかねない。私を乗せた三輪タクシーは、ニューデリーからオールドデリーの暗い夜道を、音だけは威勢よく走っていった。  しばらくは快調に走り続けていたが、ガソリン・スタンドの前にさしかかったとたん、運転手は車を停め、エンジンを切った。ガソリンがないと言うのだ。もうこれ以上は動かないと言う。そして、私の顔色をうかがいながら提案してきた。 「あそこで入れたいと思うのだが」  私は彼の魂胆が読めたので知らん顔をしていた。 「あそこで入れるがいいか」 「勝手にするがいいさ」  突き放すと、運転手が予想していた通りの台詞を吐いた。 「でも、金がない」 「俺の知ったことではない」 「走れないがそれでもいいか」  その言い草に腹が立ったので、それならここまでの分も払わない、別の車を探すからいい、と言って車から跳び降りると、慌てて、いや、やはり動く、とエンジンをかけた。 (P.28~)(続きを読む
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    h_nagashimaさん
    h_nagashima さん(2012/11/24 作成)
  • ガープの世界〈上〉 (新潮文庫)

    ガープの世界〈上〉 (新潮文庫) の引用ノート

    ジョン アーヴィング / 新潮社

    「小説自体がテーマ?」 「いわばフィ、フィ、フィクションに関するフィクションだね」 8 次の子供、次の小説、次の恋愛(続きを読む
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    NKazuyoshiさん
    NKazuyoshi さん(2012/11/23 作成)
  • ヴェネツィア 水の迷宮の夢

    ヴェネツィア 水の迷宮の夢 の引用ノート

    ヨシフ・ブロツキー / 集英社

    波が砂のうえに残す模様と、ジュラ期の海獣魚竜を祖先に持つ人間という名の怪物(モンスター)が、その模様をじっと見詰めるということとの間には、たしかに何か進化論的な、自伝的なかかわりがあるように思われる。ヴィネチアのファザードの垂直方向にのびるレース模様は「時」、その別名は「水」が、堅い地表(テッラ・フエルマ)に刻み付けた最高に美しい線である。それに直截的な依存関係ではないとしても、そのレースを陳列するものが方形になる性質があること、つまりこの町の建物の形と、形という概念を軽蔑している水の無秩序性(アナキー)との間には、明らかに何か対応があるように思える。それはまた空間が、他のどこよりも、ここではそれが時間にかなわないことをよく承知していて、時間が持っていない唯一のもので、精一杯対抗しようとしているみたいでもあるのだ――すなわち美によって。だから水はこの答を受け取るかのように、それをねじ曲げ、それを叩き付け、それをずたずたにする。だが結局は何も傷つけることなく、その大半をアドリア海に流しこむのだ。 p48(続きを読む
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    haruga6さん
    haruga6 さん(2012/12/28 作成)
  • なぜ書くか: エリザベス・ボウエン/グレアム・グリーン/V・S・プリチェットの往復書簡集
    このことは、長い回り道をしてはじめの質問に私を連れ戻す――なぜ書くか、という質問に連れてくる。私は、読者、人びと、社会のためには書かない。私は自分自身のために書く。私自身の自己配慮の喜びのために書く、自分が欲する卓越性を目指しながら、しかもそれにいつも至ることなく書いている。もしも誰かが私の書くものを読むことがなければ私は書くだろうか。多分そうではあるまい。しかし、私は自分の頭のなかでは書くことはやめることはできないだろう。 P24(続きを読む
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    haruga6さん
    haruga6 さん(2013/03/31 作成)
  • 極北

    極北 の引用ノート

    マーセル・セロー / 中央公論新社

    その年の夏はとんでもなく暑かった。まるで太った男が結婚式用のスーツを着ているみたいに、街はいくつもの縫い目に沿って分裂していた。避難民が増えすぎたのだ。 P137(続きを読む
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    haruga6さん
    haruga6 さん(2013/03/08 作成)
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