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『文学・評論』関連の引用(抜き書き)読書ノートリスト

引用(抜き書き)『文学・評論』関連の読書ノートリスト

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  • 羅生門・鼻・芋粥・偸盗 (岩波文庫)
    それだからこそ、自分は兄に対しても、嫉妬をする。すまないとは思いながら、嫉妬をする。してみると、兄と自分との恋は、まるでちがう考えが、元になっているのではあるまいか。そうしてそのちがいが、よけい二人の仲を、悪くするのではあるまいか。………『偸盗』より(続きを読む
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    NKazuyoshiさん
    NKazuyoshi さん(2012/11/19 作成)
  • 夜になるまえに

    夜になるまえに の引用ノート

    レイナルド アレナス / 国書刊行会

    ビルヒリオは永遠の少数派、確固たる不服従者、不断の反逆者を体現していた。 P354(続きを読む
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    haruga6さん
    haruga6 さん(2013/08/21 作成)
  • 太ったんでないのッ!? (新潮文庫)

    太ったんでないのッ!? (新潮文庫) の引用ノート

    檀 ふみ / 阿川 佐和子 / / 新潮社

    不思議なもので、人はおいしいものにありつくと、声も動作も大きくなる傾向にあるけれど、納得のいかぬ味に出会うと、概して静かになる。 「大器バンザイ」p53 *** 私が好むのは、モノではなく泡(あぶく)のように消える贅沢である。 「指輪物語」 p60 *** 通常、何かに目がないという場合、二つのケースが考えられる。すなわち、そのモノに対して大いに造詣深く厳しい場合と、逆に判断がゆるくなる場合である。 「顰蹙茶漬け」p66 *** 贅沢とは、広くて大きいことなのだ。だからダンフミは贅沢を喜ぶのであろう。そう言うと、 「大きいだけじゃないの。贅沢はエレガントでなきゃダメなの」 「ディッファレント!」p77 *** だいたい、本当においしいと思ったときは、マナーを度外視してよいはずだ。 「「おいしい」まわり」 p130 *** 食べ物には力がある。食べ物は強い。人は食べなくては生きていかれない。この世で最高のスパイスは「空腹」なのだ。 「最後に愛は勝つ!」 p133 (続きを読む
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    akinomiya さん(2013/06/02 作成)
  • なぜ書くか: エリザベス・ボウエン/グレアム・グリーン/V・S・プリチェットの往復書簡集
    私は疎外された人たちの意識的な弁護を薦めているのではない。事実私はプロパガンダを少しも弁護していない。ディケンズやチャールズ・フッドにとって書かれたような弁護をしているのではない。小説家にとって再創造の行為自体は、共感を巻き込む。彼自身が共感できない人物たちは、真に再創造されていないのだ。プロパガンダは無垢なる人たちへの、もしくはプロパガンダが無垢とみなしたがる人たちから共感を引き出すことだけに関心を持つ。そして彼がこれをなすのは、罪ある人を犠牲にして行う。彼もまた泉に毒を注いでいるのだ。しかし、小説家の仕事は、いかなる人間にも自分自身の似姿を引き写すことである。無垢なる人と同様に、罪ある人の場合をも。全ての人物に対する私たちの態度は多かれ少なかれ――ほらそこに私自身が行く、神よ許したまえ、である。 p66(続きを読む
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    haruga6さん
    haruga6 さん(2013/03/31 作成)
  • ヴェネツィア 水の迷宮の夢

    ヴェネツィア 水の迷宮の夢 の引用ノート

    ヨシフ・ブロツキー / 集英社

    それ(運河、水)は本当に楽譜のようにも見える。よく演奏されるので、隅は折れ曲がってしまってはいるけれど――譜は潮のように満ちてはひいてゆき、運河は小節記号、そして、もちろんヴァイオリンのネックにも似たゴンドラは言うに及ばない。実際この町全体が、特に夜になると、巨大なオーケストラのようにも見える。ぼんやりと明かりの灯ったパラッツォの楽譜立て、絶えまない波のコーラス、冬の夜空の星のファルセット。その音楽は、言うまでもなくその楽隊よりも素晴らしく、しかも、誰の手も、楽譜の頁をめくることはできないのだ。 P100(続きを読む
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    haruga6さん
    haruga6 さん(2012/12/28 作成)
  • 弱法師

    弱法師 の引用ノート

    中山 可穂 / 文藝春秋

    わたしは強いのではない。 まだ誰かを死ぬほど愛したことがないだけだ。 愛するひとにこのからだを愛撫され、その手のかたちで捏ねられ美しく磨き立てられた賜物のような乳房をいまだ持たず、持たざるがゆえに失う悲しみもいまだ知ることがないだけだ。 愛するひとが黄泉の国へ旅立つとき、あの世への手土産に丹精した乳房を差し出すような、なりふりかまわぬ捨て身の恋を一度もしたことがないだけだ。 喉から血を流していとしい誰かの名前を呼び続けたことも、胸の谷間から脂汗を流してかつてそこにあったやさしい手の記憶を反芻し続けたこともない。 わたしは恋も、愛も、天国も、地獄も、何も知らない。 できることなら、こんなふうにぼろぼろになっても、胸がぺしゃんこに潰れるような思いをしても、年を取りすぎた大きい天使になっても、狂ったように愛し愛され、いとしい誰かと手に手を取ってこの世の淵からこぼれ落ちたい。打ちのめされ、追い詰められ、虚無に向かって行進していくような人生でもかまわない。 こんなふうに誰かを、ただひとりのひとを、一生かけて、馬鹿みたいに愛したい。 そうすれば母の人生が、苛烈ではあったけれど不幸ではなかったのだと信じることができるような気がするのだ。 そうして初めて、わたしはわたし自身の罪深い生を受け容れ、赦すことができるような気がするのだ。 そして明日も今日のように生きていけるような気がするのだ。(続きを読む
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    marie1127さん
    marie1127 さん(2013/08/07 作成)
  • 弱法師

    弱法師 の引用ノート

    中山 可穂 / 文藝春秋

    あまりにも長く待ちすぎたものがようやく目の前に近づいてきたとき、人間は喜びよりも先に恐怖に陥ってしまうのかもしれない。自分は本当にそれを手に入れられるのか。手に入れた瞬間に色褪せはしないか。手に入れたら案外とつまらないものだったので落胆のあまり死にたくなりはしないか、と。(続きを読む
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    marie1127さん
    marie1127 さん(2013/08/07 作成)
  • 下に見る人

    下に見る人 の引用ノート

    酒井 順子 / 角川書店(角川グループパブリッシング)

    P65「女子高生」 おニャン子が人気者になった時、既に女子大生になっていた私は、その現象を見て「チッ」と思っていました。「若ければ若いほど偉い」という価値観のもと、大人を見下して女子高生ライフを謳歌した我々でしたが、女子高生という価値ある方書きは三年間の期間限定。高校を卒業してしまえば、かつて馬鹿にしていた女子大生に、自分達がならなくてはいけなかったのです。  「若ければ若いほど偉い」という価値観を自分達で広めておいて、その価値観に自分達の首が絞められた、ということになりましょう。 P67  どうやら私達は女子高生時代、気付かなくていいものに、気付いてしまったようです。若者が常に自分より年上の人に憧れる世の中であれば、年をとることに希望がもてるはず。しかし女子高生の時、「若いということには価値がある。そして自分の価値は、今が最高なのだ」と気付いてしまったら、後は自己評価がどんどん下がるばかりではありませんか。  しかし、それでも人は何とか生きていくことができるのです。四十代になった私は、自分より年上の人を見ては、まだ「あの人よりはマシ」とか「ああはなりたくない」などと思っているのです。これは果たして、不毛と言おうかポジティブシンキングと言おうか。思考の癖というものは、何歳になっても変わらないのでした。(続きを読む
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    sonojituさん
    sonojitu さん(2013/01/29 作成)
  • 楽園への道 (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 1-2)

    楽園への道 (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 1-2) の引用ノート

    マリオ・バルガス=リョサ / 河出書房新社

    「黄色い家」では最初からすべてがうまくいかなかった。まず、ポールは散らかっているのを我慢できなかったが、フィンセントにとってそれは当たり前の状態だった。二人は仕事もきっちり分担した。ポールが料理をし、オランダ人が買い物をした。掃除についてはある日一方が掃除をしたら、次の日は他方が行った。本当のところは、ポールが片付けて、フィンセントが散らかした。 P325(続きを読む
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    haruga6さん
    haruga6 さん(2012/12/07 作成)
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