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『文学・評論』関連の引用(抜き書き)読書ノートリスト

引用(抜き書き)『文学・評論』関連の読書ノートリスト

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  • マザーズ

    マザーズ の引用ノート

    金原 ひとみ / 新潮社

    「いやだーーーーっ!」 私はAVのパッケージを開けDVDを引っぺがえすようにして取り出し噛みついた。チューペットを齧るようにがしがしとDVDに歯を食い込ませる。「爆乳淫乱少女」というタイトルが目に入って私は大声でそのタイトルを音読する。別のパッケージには、「巨乳素人ナンパ」と書いてあって私はそれも音読する。「爆乳巨乳爆乳巨乳爆乳巨乳爆乳巨乳」と大声で連呼する。 「捨てないよ。捨てられない」 「涼子は捨てるよ」 「捨てないよ。私には一弥が必要なんだよ」 「抑えられないなんて嘘だよ。涼子は自分が虐待をしたくてしているという事を認めた方がいい」 (続きを読む
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    NKazuyoshiさん
    NKazuyoshi さん(2012/11/29 作成)
  • 64(ロクヨン)

    64(ロクヨン) の引用ノート

    横山 秀夫 / 文藝春秋

    あゆみの家出 『三上はカウンセラーを問い詰めた。そうぜずにはいられなかった。……鵜呑みにして家を空けた結果がこうだった。カウンセラーは悪びれるでもなかった。もう親には心配を掛けない。あゆみがそう話したので大丈夫と判断したが、実際には家出を暗示したのだろうと分析してみせた。』p110 『家族を弾除けにしていた。自分が可愛かった。組織での立場が危うくなるたび、家族に託けて我慢のカードを切ってきた。わかっていた。家族などなくても生きられるが、組織の中で居場所を失ったら生きていけない。自分はそういう種類の男だと認め、受け入れない限り、死ぬまで己を語る方法を見出せそうになかった。』p398 (続きを読む
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    myzkkさん
    myzkk さん(2013/03/29 作成)
  • 楽園への道 (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 1-2)

    楽園への道 (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 1-2) の引用ノート

    マリオ・バルガス=リョサ / 河出書房新社

    バルガス=リョサの政治的思想を巡る180度の転換の背景として、キューバ革命の中で、平等の理念を実現していく過程で、同一化を巡るさまざまな問題が露呈されたことによって、彼は同一化を認めることはできない、多様性の中での共存こそ自由である、と考えるようになったこと、その一方でユートピア的な思想やラジカルな選択は避けるべきである、良識こそが政治的美徳の最良のものである、との彼の主張に、カミュやアイザイヤ・バーリンの思想の影響の存在が指摘されている。 P497(続きを読む
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    haruga6さん
    haruga6 さん(2012/12/08 作成)
  • 夜になるまえに

    夜になるまえに の引用ノート

    レイナルド アレナス / 国書刊行会

    国家公安局によるその乱暴な一斉検挙で何百という若者たちが力ずくで警察に逮捕され、強制収容所に連れて行かれた。サトウキビの刈り入れの人手が必要だったからだ。サトウキビの収穫が近づくと、まだ大胆にも通りを散歩していたバイタリティのある長髪の若者たちはみんな引っぱっていかれてしまった。ちょうどはるか昔に、インディオや黒人奴隷たちが砂糖プランテーションに引きずられていったときのように。それは非合法で緊迫した、とはいえまだ創造性やエロティシズム、明晰さや美があった一つの時代の終わりだった。その若者たちは二度とそのころの自分にもどることがなかった。長期間の強制労働と監視のあと、たいていは隷属化した幽霊になり、浜辺にさえ寄りつかなくなった。 P185(続きを読む
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    haruga6さん
    haruga6 さん(2013/08/21 作成)
  • 太ったんでないのッ!? (新潮文庫)

    太ったんでないのッ!? (新潮文庫) の引用ノート

    檀 ふみ / 阿川 佐和子 / / 新潮社

    不思議なもので、人はおいしいものにありつくと、声も動作も大きくなる傾向にあるけれど、納得のいかぬ味に出会うと、概して静かになる。 「大器バンザイ」p53 *** 私が好むのは、モノではなく泡(あぶく)のように消える贅沢である。 「指輪物語」 p60 *** 通常、何かに目がないという場合、二つのケースが考えられる。すなわち、そのモノに対して大いに造詣深く厳しい場合と、逆に判断がゆるくなる場合である。 「顰蹙茶漬け」p66 *** 贅沢とは、広くて大きいことなのだ。だからダンフミは贅沢を喜ぶのであろう。そう言うと、 「大きいだけじゃないの。贅沢はエレガントでなきゃダメなの」 「ディッファレント!」p77 *** だいたい、本当においしいと思ったときは、マナーを度外視してよいはずだ。 「「おいしい」まわり」 p130 *** 食べ物には力がある。食べ物は強い。人は食べなくては生きていかれない。この世で最高のスパイスは「空腹」なのだ。 「最後に愛は勝つ!」 p133 (続きを読む
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    akinomiya さん(2013/06/02 作成)
  • なぜ書くか: エリザベス・ボウエン/グレアム・グリーン/V・S・プリチェットの往復書簡集
    イギリス人が偽善的であるのは自然である。イギリスの風土が強い酒を要求するのと同じように、偽善の不鮮明さと刺激を要求するのである。 P17(続きを読む
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    haruga6さん
    haruga6 さん(2013/03/31 作成)
  • 読書家の新技術 (朝日文庫)
    p.54-55 だが、こういった矛盾(引用注:青年のものである近代教養と生活神野論理との乖離)に気づいている人もいた。 たとえば、柳田国男もその一人である。彼は、近代教養を生活の哲学とせず、伝統的な生き方をしている人たちの、一見非論理的・非体系的な思考を、民俗学という形で組み上げようとした。それが単なる学術的好奇心、功名心によるものではなく、「常民」と哲学との結合であったことは、彼が自分の思想を「新・国学」と称したことによく現れている。 (続きを読む
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    BafanaBafanaさん
    BafanaBafana さん(2015/01/20 作成)
  • 弱法師

    弱法師 の引用ノート

    中山 可穂 / 文藝春秋

    あまりにも長く待ちすぎたものがようやく目の前に近づいてきたとき、人間は喜びよりも先に恐怖に陥ってしまうのかもしれない。自分は本当にそれを手に入れられるのか。手に入れた瞬間に色褪せはしないか。手に入れたら案外とつまらないものだったので落胆のあまり死にたくなりはしないか、と。(続きを読む
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    marie1127さん
    marie1127 さん(2013/08/07 作成)
  • ヴェネツィア 水の迷宮の夢

    ヴェネツィア 水の迷宮の夢 の引用ノート

    ヨシフ・ブロツキー / 集英社

    それ(運河、水)は本当に楽譜のようにも見える。よく演奏されるので、隅は折れ曲がってしまってはいるけれど――譜は潮のように満ちてはひいてゆき、運河は小節記号、そして、もちろんヴァイオリンのネックにも似たゴンドラは言うに及ばない。実際この町全体が、特に夜になると、巨大なオーケストラのようにも見える。ぼんやりと明かりの灯ったパラッツォの楽譜立て、絶えまない波のコーラス、冬の夜空の星のファルセット。その音楽は、言うまでもなくその楽隊よりも素晴らしく、しかも、誰の手も、楽譜の頁をめくることはできないのだ。 P100(続きを読む
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    haruga6さん
    haruga6 さん(2012/12/28 作成)
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