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『文学・評論』関連の引用(抜き書き)読書ノートリスト

引用(抜き書き)『文学・評論』関連の読書ノートリスト

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  • 色ざんげ (新潮文庫)
    突然僕は何か彼女に対して意地悪な気持になるのを感じた。始めて彼女に逢った夜、彼女が僕に言ったあの言葉を思い出したのだ。あんなお家にいて画を描いているなんて、彼女はそう言う言葉をもって僕に彼女と仲よしになることの得策について話したことがある。何を言っているのだろう。平気でそんなことを人に言える彼女が今の僕の言葉を言葉以上の悪意をもって解釈するということがあるだろうか。 昨日までの自分がそのまま逆になって滑稽な嗤いものになる。そんなことが許せるだろうか。僕の考えはまたいつの間にか平衡を失ってそこへ戻って来る。あの小娘にしてやられた。そういう考えが払いのけようとすればするほどうるさく頭にこびりついて来る。僕は自分がとも子に対してどの意味から言っても誠実のある良人とは言えなかったという事実、ほんとうの意味では少しも愛情を持っていなかったという事実とは関係なく、ただ無暗にとも子に先を越されたことが腹立たしかった。 自暴自棄というよりももう少し積極的な、或いは廃頽的な気持である。とにかく僕は変わっていた。深い水底にいる微生物のように僕はどんな風にでも体を動かすことが出来る気がする。法律とか道徳とか人の世の約束とかの遠く届きそうもないこの世界で、僕は何でも出来るような気がする。僕は不安の中に喜悦を感じる。この自由な世界でつゆ子は完全に僕のものであった。 (続きを読む
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    NKazuyoshiさん
    NKazuyoshi さん(2012/11/20 作成)
  • 説経節―山椒太夫・小栗判官他 (東洋文庫 (243))
    古典というものが、後人のもって模範典型とすべき完成された作品であるとする概念からみれば、説教節のような粗野で卑俗な文体のさくひんは、その序列からはみ出すものであるかもしれない。しかし、民族の文学遺産という観点に立てば、説教節の語り物はもっともっと重視されなければならないはずのものであった。さらに言うならば、文学の営為をあまりにも個人に属するものとして受けとめがちな現代の私たちにとって、説教節においては、伝統と創造が互いに排斥し合うのではなく、それぞれを必要なものとして緊密に結びつけつつ、その語り物が民衆の共有財産として育まれ、すぐれた創造として達成されたということは、一つの衝撃ともなり、反省の手がかりにもなるであろうと考える。(続きを読む
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    sonojituさん
    sonojitu さん(2013/02/06 作成)
  • 屍者の帝国 (河出文庫)

    屍者の帝国 (河出文庫) の引用ノート

    伊藤 計劃 / 円城 塔 / / 河出書房新社

    生命とは 性交渉によって感染する致死性の病(続きを読む
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    SXR-80-07さん
    SXR-80-07 さん(2015/12/29 作成)
  • 旅日記 A Travel Diary,Un Journal de Voyage
    「日本語」で原風景を求めて(続きを読む
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    NKazuyoshiさん
    NKazuyoshi さん(2012/12/27 作成)
  • モダンタイムス(上) (講談社文庫)
    ただ、一方で、「良識や正義」を揶揄する人間のほうが正しい、というのも奇妙に感じられる。(続きを読む
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    K_Tousyokuさん
    K_Tousyoku さん(2012/09/26 作成)
  • まずいスープ (新潮文庫)
    それは、とにかくまずいスープだった。(続きを読む
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    NKazuyoshiさん
    NKazuyoshi さん(2012/11/19 作成)
  • 神津恭介、密室に挑む: 神津恭介傑作セレクション1 (光文社文庫)
    新聞記者が舞台まわし(続きを読む
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    momijiteiさん
    momijitei さん(2013/07/03 作成)
  • 妻が抱える「夫ストレス」
    ☆あなたには「しなければならない」というものは一つもありません ・これは夫も同じ ・自分がそれを「してもいい」し「しなくてもいい」 ・「したくない」のであれば、罪悪感を抱くことなく「しない」を選択してもいい ・「私がそれをするかどうかは、私の自由なんだ」 ☆「夫はそんな難解なことは理解できないんだ」と承知しておいたほうが、はるかにストレスを覚えない ☆義務感でしていたことをやめてみる ☆今感じている夫ストレスをその都度解消することをまず目指す ☆夫ストレスは「自由度と自立度のバロメーター」 ☆「今の夫婦関係は二人で築いたもの」と認めること ・その現実を受け止める。重要なことは自分と夫の関係を自覚すること ☆夫が自分でやってくれれば、それだけ妻が煩わされなくなる ・そんな一つ一つが「ありがとう」 ☆妻が、肯定的な関わり方の見本を示すすかない ☆夫と一緒にいる物理的時間そのものを、できるだけ減らしていく ☆妻が夫の存在を忘れてしまうほど心が自由になっていけば、夫のほうは、逆に、自分の依存心を自覚することになる(続きを読む
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    yo-koさん
    yo-ko さん(2018/03/01 作成)
  • ポケットに物語を入れて
    P.12 正解なんてどこにもないが、正解よりもはるかに巨大なものがある。その巨大なものの、どこに触れてもいいのだし、どこにも触れられなくてもいいのだ。本は本というかたちで世に出たとたん、作者は消えるに等しい。作者の言わんとするところなんて、本の豊穣にくらべたら、まったく意味がない。と、私は思っている。 読書というのはかくも寛容だ。 はじめての文庫本解説でそうしたように、その後も、書評でも解説でも、私の気持ちとしては感想文として、「私はこのように読んだ」という巨大なもののほんの一部、私が触れることのできたところのみを書いてきた。ほかの人の書いた解説や書評も、そのように読むようになった。そうすると、実際に会話するわけではないが、会話が生まれる。へえ、あなたはそこを触ったんだね、そんなふうな感触だったんだね。え、そんな部分があったとは、ぜんぜん気づかなかった、私ももう一度、あの巨大なものを違う角度から見てみよう……等々と。(続きを読む
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    popohidroさん
    popohidro さん(2015/01/12 作成)
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