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『文学・評論』関連の引用(抜き書き)読書ノートリスト

引用(抜き書き)『文学・評論』関連の読書ノートリスト

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  • 対岸の彼女 (文春文庫)
     ほとんど毎日のようにナナコと会い、放課後の時間をともにすごし、手紙のやりとりをしたり、電話で話したりしているのに、学校で葵はナナコとつるむことはしない。ナナコは相変わらずどのグループにも属さず、誰とでも話し、必要に迫られると適当なグループにまじって笑っていた。そんなナナコと校内にいるときも一緒にいたかったけれど、けれどそれは危険だと葵は判断していたのだった。ナナコはいつか、八方美人だとかコウモリ女だとか変人だとか言われ、クラスメイトたちから村八分にされるに違いないと葵はうっすら思っていた。ナナコといることで、自分もそのとばっちりを受けることがいやだったのだ。(続きを読む
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    itokoさん
    itoko さん(2012/10/30 作成)
  • 夜明け前のセレスティーノ (文学の冒険シリーズ)
    自分の力を鼻にかけてはならない。白い奴隷のように、それから黒い奴隷のようにこっそり立ち去る、そんな昼と夜とを死が消し去るのをおまえは妨げられはしないのだから ムサ=アグ=アマスタン p167(続きを読む
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    haruga6さん
    haruga6 さん(2013/08/18 作成)
  • 対岸の彼女 (文春文庫)
     軽い酔いも手伝って小夜子はべらべらとしゃべった。最近になって知った。しゃべることは、気持ちいいのだ。義母のことも、夫の不用意な発言も、口に出せば喜劇性を帯び、すぐに忘れられる。言わずにためこむと、些細なことがとたんに重い意味を持ち、悲劇性と深刻味を帯びる。(続きを読む
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    itokoさん
    itoko さん(2012/10/30 作成)
  • 夜になるまえに

    夜になるまえに の引用ノート

    レイナルド アレナス / 国書刊行会

    そうした判決文や書類を持って僕は冬のスウェーデンを旅してまわった。あるときひどく荒れ果てたところで泊まったことを覚えている。そこは農民の家で、主人は女房に棄てられてすっかり打ちひしがれていた。招待してくれた委員会がどうしてぼくたちをそこに泊めることにしたのか分からない。たぶん他に泊めるところがなかったのだろう。ぼくはキューバにいるキューバ人たちが体験している孤独や絶望感を、自分の書類を全部使ってその男に分からせようとした。男は女房に棄てられたことを嘆くばかりだった。ぼくはどうして女房がもっと早くその男を棄てなかったのか理解できないまま、雪に埋もれて荒れ果てたその家を眺めていた。P392(続きを読む
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    haruga6さん
    haruga6 さん(2013/09/04 作成)
  • きいろいゾウ

    きいろいゾウ の引用ノート

    西 加奈子 / 小学館

    世界が美しいことに気付いたのだ。そしてそれは、ある鳥の、一枚の羽根を見たときだ。こんなに綺麗なものが地上にあることに気付いて、そしてそれが自分のように大空を飛べるのだということに気付いて、それでゾウは、地上で生きていく決心をするのだ。(続きを読む
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    itokoさん
    itoko さん(2012/10/23 作成)
  • 幻影の書

    幻影の書 の引用ノート

    ポール・オースター / 新潮社

    ヘレンのクローゼットのなかに立って彼女の服に触り、ジャケットやセーターを並べ直し、ハンガーからドレスを取り上げて床に並べた。あるときには一着を自分で着てみたし、また一度は彼女の下着を着て彼女の化粧品を顔につけてみた。それはひどく心地よい体験だったが、さらに実験を繰り返してみると、口紅やマスカラより香水の方がいっそう効果があることが判明した。香水の方が、彼女をより生き生きとよみがえらせてくれるように、より長時間彼女の存在を喚起してくれるように思えた。(続きを読む
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    saruru さん(2015/07/16 作成)
  • ユング自伝―思い出・夢・思想 (2)

    ユング自伝―思い出・夢・思想 (2) の引用ノート

    C.G.ユング / A.ヤッフェ / / みすず書房

    錬金術に精通した後、やっと私は、無意識が一つの過程であり、自我の無意識の内容への関与によって、こころが変容され発展させられるということがわかった。個人の場合には、この変化は、夢と空想から読み取ることができる。集団の世界に於ては、主として様々な宗教体系の中に、その移り変わる象徴の中に、その堆積物を残してきた。これらの普遍的な変容過程の研究や、錬金術の象徴的意味の理解を通して、私は、私の心理学の中心概念、すなわち、個性化の過程(原文傍点:個性化の過程)に到達した。P.13-14(続きを読む
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    fishdeleuzeさん
    fishdeleuze さん(2013/03/08 作成)
  • 鍵 (講談社文庫)

    鍵 (講談社文庫) の引用ノート

    乃南 アサ / 講談社

    耳の不自由な少女が巻き込まれた事件。 母親を亡くし、悲しみが癒えぬ内に父親の死。 残された兄弟3人だけの生活に不安を感じていた少女が 事件に巻き込まれ、障害を抱えているからこそ、自分で考え、行動しようと、立ち向かう。 乃南アサさんの作品は好きで、色々読んでいるが、この作品は 他の作品とは少し違った雰囲気で、それは主人公が思春期の少女だからかもしれない。 巻末に青春ミステリーとあったように記憶する。 話自体は難しいこともなく、スラスラと読めるのだか、不明な点が多々ある。その辺は続編の「窓」で明かされるのだろうか? (続きを読む
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    kimiさん
    kimi さん(2013/07/14 作成)
  • 桜の首飾り

    桜の首飾り の引用ノート

    千早 茜 / 実業之日本社

    「キヌさんはここの桜が咲くのを見たことはないと思うよ。桜染めは花びらじゃなくて、花が咲く前の生木を使うから。花びらからだした色では布には染み込まない。梅も桜もね、褪せない色は幹の中にあるんだ。秘めたものは強いんだよ。生きたまま幽霊を生みだしてしまうくらい」(続きを読む
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    marie1127さん
    marie1127 さん(2013/12/24 作成)
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