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『ビジネス・経済』関連の引用(抜き書き)読書ノートリスト

引用(抜き書き)『ビジネス・経済』関連の読書ノートリスト

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  • 自分管理術―チャンスに勝つ ピンチで負けない (幻冬舎文庫)
    p101 重(続きを読む
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    shinzo_kさん
    shinzo_k さん(2013/03/29 作成)
  • 人工知能は人間を超えるか ディープラーニングの先にあるもの (角川EPUB選書)
    【第6章 人工知能は人間を超えるか】 ディープラーニングは特徴表現学習の一種であり,その意義の評価については,専門家の間でも大きく2つの意見に分かれている。 ① 機械学習の発明の一つにすぎず,一時的な流行にとどまる可能性が高いという立場。 ② 特徴表現を獲得できることは,本質的な人工知能の限界を突破している可能性があるとする立場。 私が予測する今後の技術の進展。 ①画像特徴の抽象化ができるAI→②マルチモーダルな抽象化ができるAI ②視覚系だけでなく,音声や圧力センサーといった,画像以外の情報も取り込むことによって,マルチモーダルな(複数の間隔のデータを組み合わせた)抽象化ができるようになるはずだ。 ③行動と結果の抽象化ができるAI ④次に必要となるのは,コンピュータ自らの行為と,その結果をあわせて抽象化することである。 ⑤自らの行動と結果をセットで抽象化することのメリットは,「まず椅子を動かして,その上に乗って,高いところにあるバナンを取ろう」というような,「行動の計画」が立てられるようになることだ。 ⑥行動を通じた特徴量を獲得できるAI ⑦続いて,そういう行動ができるようになると,「行動した結果」についても抽象化が進む。 ⑧いったん動作を通じた特徴量を得ることができれば,次からは見た瞬間,われやすいコップだから気をつけて扱おう,やわらかいソファだから座ったらこれくらい身体が沈むだろうという予測が立ちやすくなる。周囲の状況に対する認識が一段深くなり,ロボットの行動はより環境に適したものになる。 ⑨言語理解・自動翻訳ができるAI ⑩ネット上でのみ行動する人工知能であれば,ネット上にある事象をベースとしてそこから引き出される抽象概念は獲得することができる。その結果,コンピュータが「言語」を獲得する準備が整う。先に「概念」を獲得できれば,後から「言語(記号表記)」を結びつけるのは簡単だからだ。 ⑪知識獲得ができるAI ⑫コンピュータが人間の言葉を理解できるようになるということは,コンピュータの中に何らかのシミュレータが備えられており,「人間の文章を読むとそこに何らかの情景が再現できるようになっている」ということである。すると,コンピュータも本が読めるようになる。いろいろな小説を読んで,「望遠鏡で覗くのは男のほうが多い」ことも理解するかもしれない。 (続きを読む
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    masudakotaroさん
    masudakotaro さん(2016/11/13 作成)
  • 人工知能は人間を超えるか ディープラーニングの先にあるもの (角川EPUB選書)
    【第5章 静寂を破る「ディープラーニング」】 ディープラーニングは,データをもとに,コンピュータが自ら特徴量をつくり出す。人間が特徴量を設計するのではなく,コンピュータが自ら高次の特徴量を獲得し,それをもとに画像を分類できるようになる。 ディープラーニングが従来の機械学習とは大きく異なる点が2点ある。1つは,1層ずつ階層ごとに学習していく点,もう1つは,自己符号化器(オートエンコーダー)という「情報圧縮器」を用いることだ。 相関のあるものをひとまとまりにすることで特徴量を取り出し,さらにそれを用いて高次の特徴量を取り出す。そうした高次の特徴量を使って表される概念を取り出す。人間がぼーっと景色を見ているときにも,実はこんな壮大な処理が脳の中で行われているのである。 自己符号化器は,本来なら教師が与える正解に当たる部分に元のデータを入れることによって,入力したデータ自身を予測する。そして,さまざまな特徴量を生成する。 ディープラーニングは「データをもとに何を特徴表現すべきか」という,これまで一番難しかった部分を解決する光明がみえてきたという意味で,人工知能研究を飛躍的に発展させる可能性を秘めている。 ディープラーニングがやっていることは,主成分分析を非線形にし,多段にしただけである。つまり,データの中から特徴長や概念を見つけ,そのかたまりを使って,もっと大きなかたまりを見つけるだけである。何てことはない,とても単純で素朴なアイデアだ。 ディープラーニングの登場は,少なくとも画像や音声という分野において,「データをもとに何を特徴表現すべきか」をコンピュータが自動的に獲得することができるという可能性を示している。かんたんな特徴量をコンピュータが見つけ出し,それをもとに高次の特徴量を見つけ出す。その特徴量を使って表される概念を獲得し,その概念を使って知識を記述するという,人工知能の最大の難関に,ひとつの道が示されたのだ。(続きを読む
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    masudakotaroさん
    masudakotaro さん(2016/11/13 作成)
  • スターバックス成功物語

    スターバックス成功物語 の引用ノート

    ハワード シュルツ / ドリー・ジョーンズ ヤング / / 日経BP社

    【第21章 企業の社会的責任】  経営者は社員を手厚く扱い,彼らが暮らす地域社会への関心を持つべきだ。  優れれたアイデアが店舗レベルで生まれ,そこから上層部に伝えられることが多い。 【第22章 月並みのチェーン店にはならない】  1996年の後半から実施された計画は,4種類の店舗タイプと4種類のデザインを組み合わせたものとなった。  われわれは問題にぶつかると,それを修正するだけではなく,その過程で今までにない,素晴らしい何物かを生み出すのである。 【第23章 直面する問題だけでなく,長期的展望を見失うな】  最も重要なのは,開店から1年以上たった店舗の毎日の売上の伸び率を示す数字だった。店舗の数が増えれば当然,総売上高は伸びる。しかし,それぞれの店舗の売上は前年より増えているのだろうか。  指導者に最も必要なのは,自分自身が不安を感じているときに人々を鼓舞し,自信を与えられる能力だということを,私はますます確信するようになった。  大企業に成長したスターバックスは,直感や土壇場の転換ではなく計画や方針を必要とするようになっていた。  安定した大企業を育てるには,指導者1人ではかばいきれない諸問題を防止し,解決するための体制を確立しなければならない。このことを自覚した私は経営戦略の転換を図った。自分が心配していることを経営陣だけでなく全社員と話し合うことにしたのである。  過去の実績に甘んじてはならない。短期的な目標の達成が不可能に見えても,最後まで頑張るのだ。  経営者はいつもチアリーダーにはなれないし,またなる必要もないのだ。むしろ社員が会社の偉大な業績を理解すると共に,その弱点や苦境を正しく把握できるようにするべきなのである。  いざと言う場合に,気勢を煽るだけの演説をしてはならない。社員は景気のいい言葉ではなく実質的な指導を求めているのだ。必要なのは行動計画と,その実践方法の他ならない。社員が望んでいるのは問題を解決するための責任と権限を与えられることなのである。  短期的な問題の対応に追われていると,長期的な展望を見失いやすい。経営幹部は特に,問題が切迫しているときに判断を誤ることが多い。より大きな問題を見過ごしてしまうからだ。  優秀な経営責任者は,他の人たちが細かい問題に取り組んでいるときも,常に全体観に立っている。 (続きを読む
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    masudakotaroさん
    masudakotaro さん(2013/09/08 作成)
  • 人工知能は人間を超えるか ディープラーニングの先にあるもの (角川EPUB選書)
    【序章 広がる人工知能】 人工知能について報道されているニュースや出来事の中には,「本当にすごいこと」と「実はそんなにすごくないこと」が混ざっている。「すでに実現したこと」と「もうすぐ実現しそうなこと」と「実現しそうもないこと(夢物語)」もごっちゃになっている。 【第1章 人工知能とは何か】 実は,人工知能は2015年現在,まだできていない。 世の中に「人工知能を搭載した商品」や「人工知能を使ったシステム」は増えているので,人工知能ができていないなどと言うと,びっくりするかもしれない。しかし,ほんとうの意味での人工知能――つまり,「人間のように考えるコンピュータ」はできていないのだ。 人間の脳の中には多数の神経細胞があって,そこを電気信号が行き来している。脳の神経細胞の中にシナプスという部分があって,電圧が一定以上になれば,神経伝達物質が放出され,それが次の神経細胞に伝わると電気信号が伝わる。つまり,脳はどう見ても電気回路なのである。 人間のすべての脳の活動,すなわち,思考・認識・記憶・感情は,すべてコンピュータで実現できる。 人間を特別視したい気持ちもわかるが,脳の昨日や,その計算のアルゴリズムとの対応を一つひとつ冷静に考えていけば,「人間の知能は,原理的にはすべてコンピュータで実現できるはずだ」というのが,科学的には妥当な予想である。 私の定義では,人工知能は「人工的につくられた人間のような知能」であり,人間のように知的であるとは「気づくことのできるコンピュータ」,つまり,データの中から特徴量を生成し現象をモデル化することのできるコンピュータという意味である。 世の中で人工知能と呼ばれるものを整理すると,次のようなレベル1からレベル4の4段階に分けることができそうである。 ① レベル1/単純な制御プログラムを「人工知能」と称している→マーケティング的に「人工知能」「AI」と名乗っているものであり,ごく単純な制御プログラムを搭載しているだけの家電製品に「人工知能搭載」」などとうたっているケースが該当する。 ② レベル2/古典的な人工知能→振る舞いのパターンがきわめて多彩なものである。将棋のプログラムや掃除ロボット,あるいは質問に答える人工知能などが対応する。 ③ レベル3/機械学習を取り入れた人工知能→検索エンジンに内蔵されていたり,ビッグデータをもとに自動的に判断したりするような人工知能である。機械学習というのは,サンプルとなるデータをもとに,ルールや知識を自ら学習するものである。 ④ レベル4/ディープラーニングを取り入れた人工知能→機械学習をする際のデータを表すために使われる変数(特徴量と呼ばれる)自体を学習するものがある。 言われたことだけをこなすレベル1はアルバイト,たくさんのルールを理解し判断するレベル2は一般社員,決められたチェック項目に従って業務をよくしていくレベル3は課長クラス,チェック項目まで自分で発見するレベル4がマネージャークラス,という言い方もできるだろうか。(続きを読む
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    masudakotaroさん
    masudakotaro さん(2016/11/13 作成)
  • 人工知能は人間を超えるか ディープラーニングの先にあるもの (角川EPUB選書)
    【第4章 「機械学習」の静かな広がり】 こうした閉塞感の中,着々と力を伸ばしてきたのが「機械学習」という技術であり,その背景にあるのが,文字認識などのパターン認識の分野で長年蓄積されてきた基盤技術と,増加するデータの存在だった。 特にウェブ上にあるウェブページの存在は強烈で,ウェブページのテキストを扱うことのできる自然言語処理と機械学習の研究が大きく発展した。 その結果,統計的自然言語処理と呼ばれる領域が急速に進展した。これは,たとえば,翻訳を考えるときに,文法構造や意味構造を考えず,単に機械的に,訳される確率の高いものを当てはめていけばいいという考え方である。 機械学習とは,人工知能のプログラム自身が学習する仕組みである。 そもそも学習とは何か。どうなれば学習したといえるのか。学習の根幹をなすのは「分ける」という処理である。ある事象について判断する。それが何かを認識する。うまく「分ける」ことができれば,ものごとを理解することもできるし,判断して行動することもできる。「分ける」作業は,すなわち「イエスかノーで答える問題」である。 機械学習は,コンピュータが大量のデータを処理しながらこの「分け方」を自動的に習得する。いったん「分け方」を習得すれば,それを使って未知のデータを「分ける」ことができる。 機械学習では,どんなデータを用意するか,どのように正しい出力(正解データ)を用意するか,この2つの組み合わせによって,いくらでもあたらしい仕事をさせることができる。 機械学習によって「分け方」や「線の引き方」をコンピュータが自ら見つけることで,未知のものに対して判断・識別・そして予測をすることができる。 機械学習にも弱点がある。それがフィーチャーエンジニアリングである。つまり,特徴量(あるいは素性という)の設計であり,ここでは「特徴量設計」と呼ぼう。 特徴量というのは,機械学習の入力に使う変数のことで,その値が対象の特徴を定量的に表す。この特徴量に何を選ぶかで,予測精度が大きく変化する。 機械学習の精度を上げるのは,「どんな特徴量を入れるか」にかかっているのに,それは人間が頭を使って考えるしかなかった。これが「特徴量設計」で,機械学習の最大の関門だった。 人間は特徴量をつかむことに長けている。なにか同じ対象を見ていると,自然にそこに内在する特徴に気づき,よりかんたんに理解することができる。 「知識」を入れれば人工知能は賢くなるが,どこまで「知識」を書いても書ききれないという問題にぶつかった。また,「フレーム問題」では,タスクによってロボットが使うべき知識をどう定めておけばよいのかが決められなかった。「シンボルグラウンディング問題」では,コンピュータにとって,シマウマが「シマシマのあるウマ」だと理解できないことが問題であった。 機械学習では,何を特徴量とするかは人間が決めないといけなかったということである。人間がうまく特徴量を設計すれば機械学習はうまく動き,そうでなければうまく動かない。 今まで人工知能が実現しなかったのは,「世界からどの特徴に注目して情報を取り出すべきか」に関して,人間の手を借りなければならなかったからだ。 つまり,コンピュータが与えられたデータから注目すべき特徴を見つけ,その特徴の程度を表す「特徴量」を得ることができれば,機械学習における「特徴量設計」の問題はクリアできる。(続きを読む
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    masudakotaroさん
    masudakotaro さん(2016/11/13 作成)
  • スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン―人々を惹きつける18の法則
     普通はみな,意外なほど生気のないプレゼンテーションをしている。快適な範囲から飛び出し,「やりすぎ」のレベルまでやってちょうどいいのだ。  厳しい質問や微妙な質問が予想されるときの対処法。 ① 尋ねられる可能性が高い質問をリストアップする。 ② 想定した質問を「バケツ」に入れる。入れ物となるカテゴリーを考えてバケツを用意する。7種類もカテゴリーを用意すれば,ほとんどの質問に対応できる。 ③ カテゴリーに対するベストな回答を準備する。質問の文言にとらわれて枝葉の議論に引きずり込まれないこと。 ④ 質問をよく聞いてキーワードを探す。どのバケツから回答を取り出したらいいのかを選ぶ手がかりとなるキーワード。 ⑤ 質問者の目を見ながら,自信を持って回答する。  1に練習,2に練習,3,4がなくて5に練習。そんなことでも,大丈夫だろうなどと思わないこと。スライドを1枚,1枚,デモを一つひとつ,キーメッセージを一つひとつ,確認する。何を言うのか,いつ言うのか,どのように言うのかを体が覚えてしまうほどに練習するべきだ。  自分のプレゼンテーションを録画する。何万円かを投じてカムコーダーを購入し,自分を録画して見る。プレゼンテーションの全部を録画する必要はない。最初の5分間だけで必要な情報は得られる。録画を確認し,聞き手の注意をそらせるボディランゲージや口癖,つなぎの言葉がないか探す。できれば,他の人にも見てもらったほうがよい。  厳しい質問への対応はバケツ方式で用意する。7種類ものカテゴリーを用意すれば,ほとんどの質問に対応できるはずだ。  目的に会った服装をする。  ジョブズは頭がいい。だから自分が目指すリーダー像を反映した服を着る。服によって印象が変わることをよく知っているのだ。  リーダーたるもの,他の人よりも少しだけよい服を着るべきだ。  今の立場ではなく,こうなりたいと願うリーダーと同じような服装を選ぶ。優れたリーダーは,他の人よりも少しだけよい服を着る。ジョブズでさえ,銀行に融資を申し込むときは高価なスーツを着ていったのだ。  場の文化に即した服を着る。黒いタートル,ブルージーンズ,スニーカーはスティーブ・ジョブズだから許される。現状の打破がジョブズブランドの中心だからだ。  服装で反骨を示すなら,裕福な反骨者とすること。ジョブズはセントクロイのタートルを着ている。単なる黒いタートルに見えるが,実は相当に高いものなのだ。  5ステップで台本を捨てる。 ① パワーポイントの「ノート」にしゃべる内容を文章で書く。4文か5文以内にまとめる。 ② 1で書いた台本のキーワードをハイライトするかアンダーラインを引いてから,プレゼンテーションの練習をする。全体を流す。内容は,キーワードをちらちら見て思い出す。 ③ キーワードだけを残して台本を削除する。キーワードだけを頼りにして練習を行う。 ④ スライドごとにひとつのキーアイデアを頭に叩き込む。「このスライドで聴衆に知ってほしいことを1つだけ挙げたらどれか」と自問自答する。 ⑤ メモなし,スライドのみをプロンプターとしてプレゼンテーション全体を練習する。  基本的にメモは使わない。使うのは,デモのように何かを順番にしなければならない場合にとどめる。  どうしてもメモが必要なときは,1枚に3点から4点を大きなフォントで箇条書きにする。メモのカードはスライドごとに作成する。1つに絞れればそのほうがよい。  スライドの映像をヒントにして,主なメッセージを1スライド1テーマという形で話してゆく。「1スライド1テーマ」――これが大事だ。  楽しむ。  並みのプレゼンターとジョブズなど達人との違いは,デモが予定通りに進まないとき,自信を持って冷静に対応ができるかどうかだ。うまくいかないことがあってもジョブズはくよくよしないし,いらぬ注意を引くこともない。にっこり笑ってその場を楽しみ,本当はこうなるはずだったのだと説明して次へと進む。  フィギュアスケートの選手が難しい振り付けの滑りをしているところを想像してほしい。小さな失敗で尻もちをつくところを見たら思わず顔をしかめてはしまうが,すぐに立ち上がって最後まで滑りきってほしいと思うはずだ。プレゼンテーションを聞きに来る人たちも同じことを思う。完璧でなければならないと思うのはスピーカーだけ。多少の失敗があっても最後までちゃんと話せば,聞き手は許してくれる。 (続きを読む
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    masudakotaroさん
    masudakotaro さん(2013/09/08 作成)
  • スターバックス成功物語

    スターバックス成功物語 の引用ノート

    ハワード シュルツ / ドリー・ジョーンズ ヤング / / 日経BP社

    【第18章 1人ひとりに注ぐ真心がブランドを築く】  われわれはブランドの確立を目標に掲げたことはない。われわれの目標は,素晴らしい企業を築き上げることだった。何かを目指す企業。製品が本物であること,社員が情熱を抱くことに価値を見出す企業。  われわれはまず社員の間にブランドを浸透させることから始めた。  顧客の期待に応え,喜んでもらうには,優秀な社員を教育するのが一番だと信じていた。  パートナーの一人ひとりのコーヒーに対する愛着,そして,彼らが顧客と結んだ関係がブランドを築き上げてきたのだ。  アメリカでは,全国的なブランドを有する企業の大半がマーケティング志向といえるだろう。(中略)われわれはむしろ,製品志向,人間志向,価値志向の企業だ。  スターバックスのブランドに対する顧客の信頼は,直営店を舞台にして社員が一人ひとりの顧客と交流を重ねることによって培われてきたのである。  現在のマーケティング理論では,製品に付加価値を持たせる方法が色々説かれている。スターバックスは創業以来コーヒーそのものの価値にこだわり続けてきた。  肝心なのは,あなたが実際に体験するなり評判を聞くなりして,これらの店が町で一番だということを知っているという点なのだ。昔から,地元密着型の小売店は競合相手との差別化を図り,周辺の他の店では得られない商品,サービス,品質を提供することで得意客を獲得し,成功してきた。  大企業のような巨大な資金源がなくても一度に一人の顧客,一度に一軒の店舗,一度に一つの市場と向き合っていけば必ず成功する。  絶えず変化し続けるこの社会において,最も永続性のある強力なブランドは真心から生まれる。それは本物であり,必ず生き残る。(中略)長く続く企業とは信頼される企業にほかならない。  永続性のある卓越したブランドを築くための第一の用件は,魅力的な製品を持つことだ。  われわれはコーヒーを売るために商売をしているのではない。人々を喜ばせたいと思い,その手段としてコーヒーを扱っているのだ。  店員の応対は積極的でお客を満足さえるために労を惜しまない。笑顔で出迎え,お客を1人の人間として対応する。こうした体験は際立った印象を残すに違いない。  スターバックスの製品は単にコーヒーだけにとどまらない。「スターバックス体験」と呼ばれるものも,われわれの製品なのである。  店の雰囲気はコーヒーの品質と同様,ブランド形成に大きな影響を及ぼすのである。  (エイズ・プログラム,小児科病院建設を中心とする児童福祉活動,水質保全と中心とする環境保護,芸術,特にジャズと映画音楽の振興など)こうした後援活動は会社の信用を高めるだけでなく,社内的にも積極的な効果を発揮している。社会還元を行う会社で働くことをパートナーが誇りに感じるようになるのだ。 【第19章 2000万人の新規顧客を獲得する】  スターバックスもこれと同じで,できるはずがないなどとは考えもせずにいろいろなことを行っている。  われわれの目標は,人々が買い物をする場所,遊ぶ場所,働く場所でスターバックス・コーヒーが買えるようにすることだ。  危険を冒さなければ,真に偉大なことは達成できない。  問題が発生し,それまで大切に培ってきたイメージが危険にさらされていると感じたときは,その事業が成功するかどうかという判断を下すのではなく,全力を上げて問題解決に取り組むべきなのである。  何をやるにしても,危険を避けようとしたり,ありきたりの方法で妥協したり,これまでの方式に合わせようとしてはならない。期待されたことをやるだけでは,期待以上の成果を上げることは不可能なのである。 (続きを読む
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    masudakotaroさん
    masudakotaro さん(2013/09/08 作成)
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